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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(1年目)
156/303

156 新拠点

 うちの魔道具工房の形態は、経営と製造の大きく2つに分かれており、それぞれ以下のようになっている。

経営側スタッフ

・アドバイザのお父様

・CEO(最高経営責任者)であるお兄様

・CEO補佐のお義姉(ねえ)さま

・開発責任者の私

・事務方の幹部としてアレンとルーシーちゃん

・その他の事務方スタッフが5名


製造側ライン

・工房長のクラレンスさん

・工房長補佐のリヒャルトさん

・シャルロッテさん


 年間の売上高を考えると信じられないほど小規模だね。

 拠点となるのはうちの屋敷の中の一部分なので、将来的に人員を増やすことを考えた場合、そろそろ手狭(てぜま)になりつつある。

 そこで屋敷の敷地内に別の建物を建てて、そちらに拠点を移すことになった。庭の景観を壊すのでお母様は難色を示したけど、技術の秘匿容易性を考えるとどうしても敷地内に作りたい。私のその主張に対し、お母様は『単にマリアの通勤が楽だからではないのか』という疑いを持っていたみたいだけどね。てか鋭いな。さすがお母様、私のことをよく分かってる。


 1階は材料の搬入もあるので工房にする。あと、ある程度の在庫を持っておくための倉庫だね。2階は事務方の一般職員のためのフロア、3階は経営幹部用の大部屋、4階にはお兄様とお義姉(ねえ)さまの執務室に加えて、複数の会議室が存在する。お父様は基本的に屋敷の執務室にいるので、新しい建物には来ない。

 今は秋の終わりごろだけど、建物自体は春先には着工していたので、このたびようやく竣工した。

 大きな4階建ての建物は、2階建てのうちの屋敷よりもはるかに大きい。建築費用は知らないけどかなりの金額だろうな。


 落成式が行われたあとは引っ越し作業なんだけど、私が入る3階は階段の上り下りが大変だ。しまったな。エレベーターの魔道具を開発しておくべきだった。

 脚がプルプル震えた状態で階段を上る私をアレンが後ろから支えてくれた。ありがとう、そしてごめん。体力ないなぁ。

 …って、貴族なんだから使用人にやらせれば良いのに…と思うだろうけど、機密情報が多いから他人任せにできないんだよ。特に私は。


「なんとか片付いたかな」

 アレンの言葉に椅子に座って机に突っ伏していた私は顔を上げた。

「マリアちゃん、お茶にしましょう。私が準備しますわ」

 うん、ありがとうルーシーちゃん。今は立ち上がれない。


 お茶の準備をしてくれるアレンとルーシーちゃんを目で追うことしかできない私だった。


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