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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(1年目)
153/303

153 治癒の魔道具③

 治癒の魔道具を一般販売するにあたり、流通経路と販売価格を決めなければならない。

 一般販売と言っても一般市民に販売するのではなく、治療院などの医療機関だけに販売することにした。

 でないと医療機関と余計な摩擦を生むことになるからね。したがって、流通をコントロールするためにも、工房からの直接販売にして代理店(小売業者)を通さない形にする。

 悩むのは販売価格だ。製造原価はいつも通り3万エント程度なので、人件費や利益を乗っけても10万エントで販売できる。


「うーん、今までにない画期的な発明品だから、たとえ1000万エントであっても欲しがる医療関係者は多いだろうね」

 お兄様の発言にクラレンスさんが反論する。

「御曹司、そりゃないですぜ。人命にかかわる製品だからこそ、安く売って広く普及させねぇと」

 うん、クラレンスさんのポリシーだもんね。


「あまりにも安いとありがたみが薄れるって感じにならないかしら?」

 私の意見にリヒャルトさんやシャルロッテさんも同意のようだ。


「魔道具全体のバランスもあるからね。競合する製品が無いからといって、安すぎるとほかの魔道具にも影響が出かねない」

「きりの良いところで、100万でどうかしら?性能からすると破格の安さですよ」

 お兄様と私の会話にクラレンスさんも(うなず)いた。

「嬢ちゃん、確かに性能を考えるとかなり安いし、その値段なら普及するだろう。なにしろ医療関係のやつらは金を持ってるからな、はは」


 この会議の結果、治癒の魔道具の販売単価が100万エントに決まった。

 いつも通り、量産機の最初の1台がお父様経由で王室に献上されたのは言うまでもない。

 でもいつものパターンだと、また王宮に呼び出されるかもしれないな。面倒くさい。


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