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転生した女性SEの異世界魔法ライフ  作者: 双月 仁介
社会人編(1年目)
130/303

130 ボートレース大会当日②

 10時頃にシャトルバス第2便の100人が到着し、通算観客人数は200人だ。さらに11時半と13時にも第3便と第4便が来るけど、さらに200人追加ってことはないだろう、さすがに…。あと、通常の乗合馬車が何台か運行すると聞いているけど、利用するお客さんっているのかな?シャトルバスは片道30分で無料なのに対し、乗合馬車は片道2時間で有料なんだけど。

 食事(どころ)の営業開始時間が10時でさらに屋台のほとんどが営業を開始したので、会場内にはおいしそうなにおいが(ただよ)っている。

 私たちも早めの昼食にしようかな。ロザリーちゃんやブレンダも時間があれば一緒に食べたいところだね。


 都合を聞いてみると一緒に食事できるとのことなので、全員(アレン、ルーシーちゃん、ロザリーちゃん、ブレンダ、私)で食事処へ向かった。これは食事処の抜き打ち検査も兼ねている。

 5人で一つのテーブルを確保して、カウンターで注文して受け取った食べ物をセルフサービスで運ぶ。郊外型モールのフードコートみたいな形式だ。従業員を削減できるのでその分安く提供できるという、学食なんかと同じ仕組みだね。

「マリア、この自分で食べるものを運ぶって仕組み、考えてみたらすごい発想だよね。平民でも思いつかないのに、なんで貴族のマリアが思いつくのか(わけ)が分からないよ」

 フードコートの仕組みはブレンダの琴線(きんせん)に触れたらしい。

 そう言えば高等学院には学食が無かったもんなぁ。食券を買って受け取った食べ物を自分でテーブルに運ぶのが学食の一般的な形だけど、それはフードコートに通じる仕組みだ。

 貴族がほとんどを占める高等学院に学食が無かったのは分かるけど、初等学院や中等学院にも学食は無かったのかな?どうやらブレンダの話によると学食という存在自体が無いらしい。

 だったらフードコートに驚くのは分かるかな。


「よお、お嬢ちゃんたちも大会の観戦かい?」

 聞いたことのある声に振り向くと、そこには貸しボート屋の店主さんがいた。

「おじさん、こんにちは。ええ、この二人が出場するので応援に来ました。おじさんは?」

「俺も出場者だよ。お互い頑張ろうな」

 そっか。新型のボートを手作りしてるって言ってたもんな。おじさんの成績も気にしておこう。


 30分くらい食事をしながら周囲の状況を確認しているけど、特にトラブルもなく席もうまく回転してるようだ。

 食事処を出た私たちは3人(アレン、ルーシーちゃん、私)と2人(ロザリーちゃん、ブレンダ)に分かれて、それぞれの仕事に戻る。

 シャトルバス第3便がやってくるにはまだ早いので、先に放送機材のテストをしておこう。

 アレンにはこの場で待機してもらい、ルーシーちゃんと私は湖のほうへ向かう。さらに観客席の近くでルーシーちゃんに待機してもらって、私は放送室へ行ってスタッフにテスト放送の指示を出した。

 放送後、しばらくしてまずルーシーちゃんが、少し遅れてアレンが放送室に顔を出した。

「問題なく聞こえましたわ。音質もクリアで音量もちょうど良い感じでした」

「僕のほうも同じだよ。全く問題なかったね」

 良かった。前日にもテストしたけど、トラブルは思いもよらぬ感じで発生するからね。確認は重要です。


 このあとシャトルバスの第3便を確認したところ、またもや満員だった。さらに100人追加ですよ。

 運転手の一人に話を聞くと、まだ50人くらいが第3便に乗れずに並んでいたとのことで、なかなか大変な状況です。シャトルバスが10台では足りなかった?


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