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123 船外機②

 帰る途中に屋台が出ている通りがあるんだけど、みんなで何か買って食べてから帰ろうってことになった。まだ11時くらいだから時間に余裕はある。

「検証も大成功だったし、俺が(おご)ってやるから何でも好きなもん注文して良いぞ」

 最年長で工房長のクラレンスさんが(おご)ってくれるらしい。私って金持ちなのに、(おご)りと聞くと嬉しくなっちゃうのはなんだろうね。

 みんなあちこちの屋台で好き勝手に注文してかなりの出費になったと思うんだけど、(おご)る本人は全然気にしてない様子だ。まぁ、うちの職人たちは実は全員かなりの金持ちだからね。それだけの報酬を支払ってますよ、ふふ。


 駐車場のそばの公園みたいなところに、テーブルと椅子が複数ある休憩所のようなところがあったので、そこで昼食にすることにした。

「船外機の検証実験成功を祝って乾杯!」

 飲み物の入ったコップを掲げて、私が乾杯の音頭をとった。


「本当なら軽く作れるこいつをある程度の重量にしたのは正解だったな。やはり水の中に入る舵の部分が水の抵抗に負けないようにするには、ある程度の重さが必要だな」

「ええ、工房長。運ぶのが少し大変でしたけどね」

 クラレンスさんの発言にリヒャルトさんが答える。


「これだけの重さだと女性が一人で船に取り付けるのは難しくないですか?」

 シャルロッテさんは女性視点からの問題点を指摘したけど、これは私も同意したい。


「うーん、まぁ今回も俺とリヒャルトの二人がかりで取り付けたし、取り付け方法の簡便さはこれからの研究課題だな」

 どんな船にでもワンタッチ(は無理だろうけど)で取り付けられれば良いよね。


 ほかにも様々な意見を戦わせ、議論が白熱していく中、黙々とおいしいご飯を食べ進める私だったよ。やはりうちの職人たちは魔道具馬鹿だな、良い意味で。


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