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121 三輪自動車③

 製造業者さんが自動車用推進器の納品打ち合わせで我が家へやってきた。

「現時点での受注台数は93台になりました。予想以上に多くの貴族様からのご注文がありまして…」

 いや、そんなに受注して製造のほうは大丈夫なの?

 これは私の推測だけど、月に5、6台くらいしか作れないんじゃないの?


「人員の拡充と製造体制の見直しでなんとか月産10台を達成できそうな見込みです。それでも最長で十か月待ちの方もいらっしゃいますが」

 はぁー、大変だね(他人事(ひとごと))。


 それにしても、私が楽をしようとすると逆に仕事が増えていくのは、何かの呪いなんだろうか。

 比例してお金も集まってくるんだけど、そんなにお金はいらないよ(全くいらないとは言わないけど)。

 今回の件については、製造業者さんのおかげで私の負担は少なかったけどね。


 なお、今回は別件の連絡事項がある。

「陛下へ献上した三輪自動車の件で、父が王宮へ呼び出されました。お()めの言葉を(たまわ)るとともに、製造した工房が王室御用達(ごようたし)の紋章を掲げることを許可するとのことです。おめでとうございます」

「!!!」

 絶句して言葉が出ないようだ。無理もない。それだけ王室御用達ってのは権威があるのだ。あ、ブレンダの宿屋も王室御用達だね。


「…す、全てはお嬢様のおかげです。感謝してもしきれません」

 いえいえ、面倒ごとを押し付けちゃってごめんね。私も助かったよ。


 ちなみに船のほうはどうなったかというと、手漕ぎボートの後ろに簡単に取り付けることができ、魔道具自体を舵取り棒で左右に振ることで方向転換が可能な推進器をクラレンスさんとリヒャルトさん、シャルロッテさんの3人共同で作り上げていた。

 前世の小さなモーターボートでよくあるやつだね。いわゆる船外機ってやつだ。


 今度の休日に3人で王都近郊の湖に行って、実験してくるらしいよ。私もついていこうかな?


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