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不死鳥

作者: 如月 十音

私は、消えない。死と再生を繰り返す。

私は今までいろんな空を旅してきた。

戦闘機が飛び交う空。ゆっくりと雲が流れる空。

茜色に染まった空。雨の降りしきる空。

そんな気の遠くなるような旅をしてきた私だからこそ言えることが3つ。

1.争いは消えない。2.人間は愚かだ。3.不死とは孤独だ。

人間はすぐ欲に目がくらむ。金、地位、名声。

つまりは『力』だ。

稀に「永遠の命」などと願う奴がいる、それはただの阿呆だ。

くだらない。

『力』、それを求めて人間は愚かな争いを繰り返す。

自分の私利私欲を満たすために。

私には、その行為が愚かに見えて仕方ないのだ。

そして、不死とは孤独だ。

ついさっき「永遠の命」を願う奴がいると言った。

そいつらはただの阿呆とも言った。

私は不死だが、幾度となく消えてしまいたいと願ったことがあった。

どんなに辛くとも。どんなに苦しくとも。

たとえ友が死のうとも。たとえ恋人が死のうとも。

私は消えない。前の記憶を残したまま再生する。

そんな世界で感じるのは一つ。

『孤独』、ただそれだけだ。

だからどうしてそんなに「永遠の命」を欲しがるのか、

「永遠の孤独」を欲しがるのか、私には理解できない。

まだ私は、この空を旅し続けている。

まだ私は、『孤独』と共に生きている。

過去の2作とは少し変わったものです。

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