表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風が少女へ語る時  作者: 胡桃パンの元
第4章 普と伯
35/44

第35話

メリークリスマス!


なんだか雲行きが怪しい。

今日の天気は晴れだってテレビで言っていたのになぁ。


黒い雲が青い空を今にも覆い尽くそうとしている様子をぼんやり眺めながら(あまね)は溜め息をついた。

「あ、普さん。授業が始まりますよ?」

(せつ)が普のところまでやってきた。

最近はよく(せつ)と一緒にいる。


(ふう)の事とか色々な事情を知っているからか、心おきなく話せる一人の……友達、である。

(せつ)が普のとこをどう思っているのか分からないため、普ははっきりと断言していいのか分からない。

「はーい。今行くから」

はっきりと友達だ、親友だ、と言えるようになりたい。


(せつ)はにっこりと天使の様な柔らかい笑顔を浮かべている。

……まず、私、(せつ)の可愛さに遠く及ばないな。

______________________________


次の授業は、運動場での体育である。

体操服に着替え、(せつ)と普が下足室へ向かう。

そこにいたのはあの三人組だった。


「あら、東間(普)さんに山戸(雪)さん」

ゆるくパーマがかかった髪を自慢げに揺らす畑中(はたなか) 凛子(りんこ)

「偶然ですね」

ストレートの黒髪をポニーテールにして束ねた木山(きやま) 詩織(しおり)

「一緒にいこーよ♪」

体育の時間でも可愛さをアピールする島津(しまづ) 桃花(とうか)


かつて、普に目を付けてからかってきていたが、いつの間にか仲良くなっていた。

普は未だに慣れないが。


「う、うん。いいよ」

最近はこのように話しかけてくれるが、最初の頃の嫌味な言葉を言ってくる印象が普の心に強く残っていた。

「はい。み、皆で行けば、賑やかで楽しいですし」

対して(せつ)は笑顔で三人に対応する。


これが友達が出来る人とそうでない人の差なのだろうか……?


そんな事を考えながら校庭へ出てみると、先ほどよりも雲行きが怪しい。

「いやね、雨が降りそうじゃない」

凛子がそう言うと、周りも頷いた。


「私~こんな天気の日に体育なんて疲れる事したくないよぉ~」

桃花が口を尖らせて空の雲を睨む。


「で、でも、雨という予報はありませんでしたし……」

困り顔で(せつ)が二人を宥めた。


と、普の頬に何やら冷たい物が伝った。

指でこすってみると、一滴の水。

「あ……降ってきたかも」

「「「「え?」」」」

普の一言で空を同時に見上げた四人はなんとも間抜けだった。


頭上に広がるのはどこまでも真っ黒な空。

まだ青空が見えた先ほどとは大違いの空模様だった。


ぽつりぽつりと落ちてくる雨はだんだんとその雨足を速めていた。

「これからもっと降ってきそうですね」

詩織が少し濡れた黒髪を掻きあげる。

「こんな所で濡れていても仕方がありませんわ。皆さん、一度屋根のある方へ戻りませんこと?」

「だよね♪ 私、濡れるのきら~い」


普達以外の他の生徒も屋根のある建物の中に入っていた。

そこへ先生が慌てた様子で駆けてくる。

「皆さん。今日の体育は体育館で行います。すぐに移動をしてください」


「では、私達も行きましょうか?」

「はい」

「れっつごぉ~♪」

そんな三人の後をとりあえず追う普。

ふと、(せつ)の方を見ると、(せつ)は空を見上げて不安げに眉を下げていた。


「……(せつ)?」

普が(せつ)を呼ぶと、(せつ)はさっきの表情を消した。

「は、はい。すいません。ぼーっとしてしまいました」

「大丈夫? 何かあった?」

「い、いえ、何もないですから、気にしないで下さい」

そう言って笑う(せつ)の笑顔は引き攣っているように見えた。


「……そう、それなら、いいんだけど」

胸に小さな不安を抱く普だった。


:*:*:*:*:*:*


この天気は体育の授業が終わっても続いていた。

昼休みが終わった辺りから天気がおかしい。

あと、一時間もしないうちに今日の授業は終わる。

もうすぐ帰れるというのに気分はのらなかった。


ごろごろごろっと激しい落雷が耳の奥に響く。

窓の外は嵐だ。

落雷と激しい暴風が痛いくらいに聞こえてくる。


いつになったら晴れるのか、と思えば、急に空の雲が晴れていった。

雲間から太陽が顔を出し、あっという間に青空が広がる。

たった数時間見なかっただけの太陽が懐かしい。


いや、おかしい。

普は、(ふう)と契約したことで感じるようになった風の動きを見る。

真っ白い紙へ、ぐちゃぐちゃに絵を描いたように、青空の下の風は滅茶苦茶であった。


「――ん」


一体、これは―――


「―――さん」


「東間さん」


「は、はい!」


普はようやく先生が自分を呼んでいたことに気が付き、はっとする。先生は教科書を手にため息をつきながら普を窘める。

「全く、しっかり授業を受けてくださいね」

「す、すいません……」


どうにも心がもやもやする。


A,B:メリークリスマス!!

A:あとがきのはじまり~!

B:あとがきのネタがないから行事に走ったか。

A:んなこと気にすんなって!

B:まあ、そうか。ところで、A。

A:なんだあ?

B:サンタさんは見れたのか?

A:…………。

B:ど、どうした?

A:寝ちまった……寝ちまったんだよぉおお!!

B:お、おう。

A:せ~っかく、花子、起きて頑張ってたのにぃ!

B:あ、は、はい…。

A:サンタさん来るところ見たかったよぉ~!

B:そ、そうですか……。

A:うわぁあああん

B:そのしゃべり方が素なのか……?

A:っは!?

B:……俺ハ何モ聞イテハイナイ(棒)

A:…………よろしい。

     続く……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ