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風が少女へ語る時  作者: 胡桃パンの元
第4章 普と伯
32/44

第32話

遅くなりました。

すいません

読んでくださっている方、ありがとうございます!


『あ~ま~ね~!!! 朝ぁああああ!!』

「ふぎゃぁあああああ!?」

(あまね)(ふう)の爆音のような声で目が覚めた。


『むふふ! 学校行こうヨ~』

のんきにそう言う(ふう)を睨み。


「……今日は土曜日よっ!」

枕を力いっぱい投げつける。

『ぼはっ』


顔面クリーンヒット。(ふう)ダウン。

______________________________


不機嫌むき出しで朝食を食べる普。茶碗に不必要なまでに力を入れて箸でご飯をかきこむ。

眉が寄って、普段より目つきが鋭い。

一方の(ふう)は、頬を膨らましながら宙で胡坐をかいている。


「ど、どうした? 普」

「夜、寝られなかった?」

心配した普の両親が恐る恐る尋ねてくる。


「うん。寝れたよ。大丈夫だって、何もないよ。朝の目覚まし以外」

ほとんど棒読みでそう返した。

最後の一文には呪いをこめて宙に浮かぶ奴に向かって放つ。

殺気の籠った視線に、(ふう)は全く動じずに、口を尖らせた。


『む~、謝ったんだから許してヨ~』

「ふん。今、私、機嫌が悪いの」


「あ、普?」

「悩み事でもあるの?」

普の両親には(ふう)が視えていない。

普が独り言を言ったように聞こえたのだ。


「あ、っと……ほんと、何もないから。ね?」

心配性の両親を宥めるのに苦労した普だった。




普は近くの公園のベンチに座っていた。

ここの公園には(せつ)が転校してきたばかりの頃に(ふう)(せつ)の三人で来た事がある。

(ふう)がブランコを高速回転させていたところだ。


ぼーっと空を見上げて嫌な事を忘れるのだ。

時折吹く風が心地いい。


「ママ~。このブランコ潰れてる」

「あら、本当。滑り台でも滑りましょうね」


あ、ごめんなさい。多分それ、うちの(ふう)です。


 ……嫌な事を思い出してしまった。

 恨む。(ふう)



全部、(ふう)と出会ってから始まった。

まさかたった数ヶ月で自分の生活がこんなに変わるなんて思ってもみなかった。

少し前の自分に今の事を話したら、どんな反応をするだろうか。

ま、信じちゃくれないだろうね。


そういえば、最近一人でいることなんてほとんどない。

いつも(ふう)はそばに付きまとって来るし。

学校は、(せつ)がいる。

最近は凛子、桃花、詩織の三人とも話す様になった。

美野里先輩に光玉達は今日もどこかで泳いでいるんだろうか。


私、友達、出来たかな?


でも、友達ってどう出来るんだろう。

友達だねって言えばいいんだろうか。

遊んでいて楽しい子が友達なんだろうか。

それとも、何も言わなくても仲が良ければ友達と呼べるのか。

お互いを認め合って友達なら、何を認め合うのだろう。


難しい。

永遠に疑問がわきでてくる。


今の私と皆は友達って呼べるのかな?



「いっしょにあそぼ!」

「いいよ! 何する?」

「おにごっこ!!」

公園で遊ぶ子供たちが別の子供を誘って走りまわる。


無邪気に駆け回り笑いあう。

「あはは! こっちだよ~う」

「まてぇい!」

なんとも微笑ましい光景である。


ただ、鬼ごっこを一緒に遊んだだけ。

なのにもうあんなに楽しそうに騒いでいる。


彼らはもうたったあれだけで互いに友達だとそう思うのだろう。

「またあそぼ!」

「うん。友達だもん」

純粋で美しい友情である。


数年前、普にもこんな昔があった。


―――ねえ―――――ホントに―――――馬鹿だよね―――


「っ!? 知らない。私は……あなたなんて……もう」

脳裏に浮かぶ誰かの声。

思い出したくないと拒否反応が起こる。

両手で頭を覆いかくし、涙を目尻にためた。


「忘れさせてよ……」


呟く声は弱々しかった。





『……まだ、忘れられないんだね』

電柱の先に立つのは(ふう)

ただ、公園のベンチで蹲る普を遠くからそっと眺めていた。


『普は絶対に俺が守ってやる』


A:本編きたぜ!

B:番外編終了だな。

A:一話だけの番外編のくせに次が遅すぎだっての!

B:まあ、気持ちはわからんでもない。

A:だろ?だろ?

B:でも、今回はこの作者の休みがなかったらしい。

A:ふえ?いい訳だな。見苦しいぜ。

B:二週間連続で休みが用事で消えたんだと。

A:それはキツイ……かもしれないけど

B:世の中ブラックだ。

A:俺はホワイトがいいな~

B:そんな仕事があるといいな。

A:おう!ニートだ!

B:やめろ

     続く……?

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