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風が少女へ語る時  作者: 胡桃パンの元
第2章 ゴールデンウィークは遊園地へ!
14/44

第14話

よろしくお願いします。

誤字・脱字等ございましたら、教えていただけると幸いです。


金烏(きんう)が私にしがみ付きながら進むこと数十分、出口の明かりが見えた。

金烏が明かりを指差してぼろぼろと涙する。

『やっと出口だよぅ~怖かったぁ』


私と金烏は出口の目の前に立った。

ようやく外に出られるのだ。

___________________________


「むう~(あまね)と金烏、遅いナ~」

お化け屋敷の外では、(ふう)が再び実体化して(せつ)と共に暇を持て余していた。

「ふ、(ふう)様が先に行くから、ですよ」

「金烏が煩いんだヨ? 叫ぶんだヨ? 耳が壊れるかと思ったヨ、あの時は本当に凄かったんだよネ~」

(ふう)が笑いながら懐かしそうにそう言った。

それを聞いた(せつ)は驚いたように目を見開く。

「き、金烏様がその様になる、んですか? ち、ちょっと信じられません」

「むふふ。金烏がネ、暗いの怖ぃぃいい!!! って逃げるし騒ぐし~、わははははっ」

(ふう)は、金烏のことを思い出しながら、大笑いする。


不意に(ふう)の後ろから鋭い殺気が突き刺さった。


(ふう)が冷汗を流しながら、硬直する。

『何を言ってるかと思えば……』

どす黒いオーラが肌に突き刺さる。


「あ、あれ~? 金烏出てきたんだネ……」

(ふう)がゆっくり振り返るとそこにいたのは、すっかりお怒りモードの金烏と自業自得と言いたげに呆れた顔を浮かべる普だった。

激怒している金烏の横で無表情に突っ立っている普が何気に怖い。


『ってめえ、いつの話してやがるっ!!』

「むわああっ金烏怖いヨ~、この小さい子虐め!」

金烏が(ふう)の胸倉を掴みかかるように前に出るが、それを察知したかの如く(ふう)は実体化を解き宙に浮かびあがる。

金烏が悔しそうに舌打ちした。

『あ? 何処が餓鬼虐めだ! てめえの方が俺より年上じゃねえかっ!!』

『む~、たがが百年単位の違いなんて知らな~い』

空の上で、(ふう)金烏(きんう)の喧嘩が始まった。


***


(せつ)、怖かった? お化け屋敷は初めてよね?」

「は、はい。す、少しドキドキしましたが、だ、大丈夫です」

一方、普と(せつ)は金烏と(ふう)のことなどいざ知らず、会話を弾ませていた。

「金烏が意外と怖がりでね……」

「ふ、(ふう)様もそう言ってました」

(せつ)が微笑む。


「どうしたの?」

「い、いえ。な、何だか、う、嬉しいの、です」

その場で(せつ)はくるりと回る。

ふわりと髪がそれについて揺れた。

「【太陽神】は、私よりずっと地位の高い方なのです。き、金烏様も私たちと同じように、苦手な物があるってことを、し、知りました。す、少し身近に感じる事が出来る様になって、私は嬉しいのです」

明るすぎない、雪のように繊細な微笑みが普の頬を緩ませる。


「皆、苦手な物くらいはあるわ。私だってある」

普も自然に微笑んだ。

「でも、それ以上に好きな物があるわ。今は、私にとって(せつ)ね」

(せつ)の瞳が見開いた。

「ほ、本当ですか?」

「本当よ。ありがと、こんな私といてくれて」

ずっと一人でいた。人と関わることを避けていた。(せつ)はそんな普に話しかけて仲良くしてくれた。それがとても普の心を温かくするのだ。


「ふふ。それは、こ、此方のセリフ、です」

ふと、(せつ)は、普の手をとった。


「あの。わ、私たち、と、友達ですか?」

これに普は驚いた。

「もちろん……」

当然だと頷こうとした刹那、【友達】という言葉がとともに、暗い記憶がフラッシュバックする。


 ……ねえ…遊ぼ ……友…達?

 ……本当………馬鹿ね……

 ……演技……決まってる…………嘘………………


嫌だ。思い出したくない。忘れ去ってしまいたいのに。嫌だ。言わないで。言わないで。嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。


 【あんたなんて、友達だと思った事、一度もないから】


突然、普は(せつ)の手を乱暴に振りほどき、頭を押さえこんだ。

「あ、普さん!?」

(せつ)が心配げに此方を見つめている。

その視線が、普には何故か怖く感じた。

「ご、ごめんね、(せつ)。私、友達がいないくせに、いざ出来たと思ったら、怖くなって……お、思い出しちゃって……」

何かに脅えているような普に(せつ)は優しく背中をさする。

「だ、大丈夫です。誰でも思い出したくない嫌な思い出ぐらい、ありますよ」

普が少し顔をあげた。

(せつ)……」

「でも、逃げては駄目だと思います。乗り越えていけるからこそ運命は起こるんです!」

(せつ)が真剣に訴えてくる姿に普は何故だか気が楽になったような気がした。

「……そうなの、かな。ありがとう、(せつ)



一方、

『オラオラッ!! 受けてみやがれ!!』

金烏は両掌に出現させた火の塊を(ふう)にブン投げる。

『む~!! その言葉、そのまま返すヨ!』

(ふう)の体からとてつもない風が巻き起こり、火の塊を消滅させる。

それでも勢いの減らぬ風は金烏を直撃する。


『くっ。さすが風神。並じゃないぜ』

だが、金烏はそれに耐える。

すると、(ふう)は金烏を睨んだ。

『その呼び方やめてって言ったよネ?』

『あ? そんなの気にする俺じゃねえし…』

『やめてって言ったよネ? 怖がり金烏ちゃん?』

かっと金烏の頬が真っ赤に染まる。

怒りではなく、恥ずかしさのようだ。


『そ、そそんな前の事引っ張り出してく、くるんじゃねえよ……』

『俺怖い~、絶対に離れないでね。一人にしたら泣いちゃうよぉ~。むふふふ、誰のセリフだっけ?』

(ふう)がにやにや笑っている。

金烏は顔が赤面している。

湯気が出てきそうだ。

『その後で~金烏がなんと!』

『ああああああああ!!!!!!! 言うなぁぁああああああ!!!!!』

金烏が突然大声で叫び、翼を広げて大空に一目散に飛び去っていった。


『む~う、逃げちゃった。てへ』

(ふう)はコツンと頭に手を当て舌を出した。


『……まだ、バレるわけにはいかない』

(ふう)が小さく呟いた。

普に金烏との会話が聞こえないようにしていて正解だったと肩を落とす。


A:さあさあ、あとがきの時間がやってまいりましたー!

B:ぱちぱちぱち……(無表情)

A:さーて!そこのB君!

B:まあ、俺とお前しかいないしな

A:そんな事はどうでもいい!!今日のお題は?

B:……は?

A:だ~か~ら、今日のお題!話す内容!!

B:もう一度言う、……は?

A:うんわかった。読者の皆様、こいつ使えねえ!役に立たねえ!糞だ!クズだ!

B:えー何?その俺の言われよう…

A:知らん!

B:とりあえず、まずは読んでくれた方々に挨拶から始まるのが良いと思うぞ。いきなり実況みたいなものから始まってもな……

A:挨拶!?おはよう?こんにちは?こんばんは?いただかずにごちそうさん?

B:最後の何だ?

A:挨拶!!

B:そこまではっきり言われると何とも言えん……

A:ふっふっふ、そうだろう?わははは!!

B:褒めてないぞ?

A:は!だ、騙されたぁぁあ

B:……さて、こんな馬鹿は放っておきましょう

A:おい!

B:読者の皆様、読んでくださりありがとうございます。

A:読んでるのかわかんねえけどな~

B:これからも読んでいただけると嬉しいです。

A:俺らが存在するために~~!!

B:お前、大事な時に口を挟むなぁぁああ!!

A:てめえも勝手に指揮るなぁぁあああ!!!

どかばきずどどどどぼかんだだだだばんずどん

(想像にお任せします)

     続く……?

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