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風が少女へ語る時  作者: 胡桃パンの元
第2章 ゴールデンウィークは遊園地へ!
12/44

第12話

よろしくお願いします。

誤字・脱字等ございましたら、教えていただけると幸いです。


金烏(きんう)って奴に追われてるのにお化け屋敷なんてふざけてるの?

もうっ、何考えてるのよ!


(ふう)(せつ)とお化け屋敷に早く入りたそうだ。

(あまね)、普! おばけって人を驚かせるノ?』

「……あなたよりずっとマシだと思うわ。人がやってるんだし」

(せつ)が隣で苦笑いした。

______________________________


『イッツ~~~』

金烏(きんう)はゆっくりと上体を起こした。

頭を抱えながらぶつぶつ愚痴をこぼす。

『急に目の前にあんなトンネルが来たら止まれねえだろが、くそっ!』

舌打ちした後、辺りを見回す。

大勢の人が通り過ぎる中で、金烏の姿を目に留める人はいない。


その中で、お化け屋敷に入る直前の普と目が合った。

普はびくっと身を縮ませた後そっぽを向いた。

そして、(ふう)(せつ)を引き連れて、お化け屋敷に入っていく。

『見~つけた。』

ぼさぼさになった金の髪を縛りなおし、金烏は普達の方へ向かった。


 ゾゾッ

金烏と偶然目が合ってしまった普は寒気を感じた。

 ほんと、目力が強すぎでしょ

その時丁度順番が回ってきたので、普は逃げる様にお化け屋敷に入っていったのだった。


お化け屋敷の中は真っ暗で、不気味な音楽と所々でぽつりと光る電球が恐怖を掻き立てる。

しかし、普はお化け屋敷の怖さより後ろからやって来るであろう金烏の方が何倍も怖く感じていた。

(ふう)(せつ)は物珍しげにきょろきょろしている。


(ふう)、金烏がくるんじゃないの? のんびりしてたら追いつかれちゃうわ」

普の心配を余所に(ふう)はにっと無邪気な笑顔を浮かべ、入口の方を指差した。

「だ~いじょうぶだヨ。金烏は【太陽神】だから、光が無いと……」

(ふう)の指さす先には小さく縮こまった金烏らしき人影がいた。

「力が出なくて人格変わるんだよネ~」

そう言うと(ふう)は実体化を解いて普と(せつ)を置いて金烏の方に飛んで行った。


『やっほ~金烏。久しぶりだネ』

(ふう)が金烏に笑いかけた。

『……ふ、風神。ここどこ? 暗くて怖いよ』

対して金烏は震え気味に目線だけをわずかに上げる。

真っ黒のカラスの羽が垂れ下がっている。

『その呼び方やめろよ』

(ふう)が一瞬だけその顔から笑みを消した。

『っはい! ごめんなさい。役立たずがすいません……』


後から普と(せつ)が金烏の前に着いたが金烏の変貌に二人とも驚き固まった。

「ねえ、(せつ)。金烏ってこんな奴だったかしら?」

「た、確か金烏様は暗闇が苦手だとは聞いていましたが、ま、まさかこんな様になってしまわれるとは知りません、でした」

二人とも現状をきちんと把握できていなかった。


「次の方どうぞー」

スタッフの声が聞こえてきた。

その声で普達はここがお化け屋敷の中だということを思い出した。

「い、一度、端の方にでも寄って隠れるべきです」

(せつ)の提案に一同は賛成し、隅の方に寄り、茂みに隠れた。


人が通り過ぎていくのを見ながら

「何だか……お化けになった気分ね」

茂みの中で普がそう呟いた。


『金烏です。【太陽神】をさせてもらっている役立たずです……』

金烏が普達に自己紹介をした。

とてもさっきまでの金烏と同一人物だとは思えない。

縮こまった状態から動こうとしないし、目尻に涙がたまっている。

いかにも気弱な少年のように見える。


「私は普。東間 普よ」

「普……? いい名前。よろしくね」

いい名前だと言われたことのない普はなんだかくすぐったかった。

「あ、あの、どうして縮こまってるのですか?」

(せつ)が金烏の前にしゃがみこんだ。

「暗いの嫌い。それに、体が重いんだ」


普と(せつ)は顔を見合わせた。

外に出してあげたいけれど、出したら再び追い駆けてくるかもしれないのだ。

このまま残してここを出るのもありだが、放っておくのも可哀想だ。

ここは慎重に答えなければと頭を捻っていると、


『む~、いいヨ! でも、出たらすぐ帰る。いいよネ?』

(ふう)が金烏にそう言った。

「ちょっと、(ふう)!」


すると、金烏は縮こまったままだったが微笑んだ。

こんなふうに笑えるんだな、と感心?してしまう。

「ど、どちらにしろ、お化け屋敷を、す、進みましょう!」

『さ~進め~冒険隊!』

「は、はい!」

「……もう、何でもいいから帰らせて」

普は声に出してそう言ったあと、溜め息をついた。


A:第12話まできたけどよ、評価今のとこ全然じゃねえか!

B:うむ。それは作者が悪い!面白くないと読者が逃げていってるのだ!!

A:よーし。ここはひとまず俺が一肌脱いでやる!

B:お前の肌など誰も見ん。

A:そう言う意味じゃねえわ!俺がもっと話を面白くしようとしてるんだ!

B:……忘れてないか?これはあとがきだ。幾ら面白くしようが無駄だぞ?

A:あ……そうだっけ?

B:この馬鹿。では、最後まで読んでくださりありがとうございました。

A:ありがとよっ!

B:真面目にしろ!読者への気持ちがなってない!

A:あー!!うっせえ。てめえはいっつもそうだ!

B:何を言っているのか俺にはわからんな。

A:は?もう一度言ってやるからよく聞…

B:俺たちは今さっき、作者が気まぐれに作ったんだぞ!いつもこんなあとがきなわけないだろ!

A:はっ!か、完全に忘れていたぁぁああ!!

                     続く……?

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