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convenience store  作者: リクルート
5/8

怠惰と強面

コミカルです。

重くないようにしてます

 はぁ、憂鬱だ。三日も休ませてもらっての出勤は他の人に申し訳なくてあまり顔を合わせたくない。誰だってあるだろう。三日休んだら学校行きづらいとか、そういうの。今まさにその状況なのである。しかし、勤務時間が今日から入っているので、行かなくてはならない。迷惑はかけられない。

「こんにちは」

「おお、久しぶりだねぇ。今日からまた頼むよ」

 店長は普通にいつもやってるように挨拶を返してくれた。まだ頼りにしていてくれている。

 俺はその言葉に元気よく、はい、と返事して店に出た。


 今は昼過ぎで、客はほとんどいない。今は勤務時間なんだろう。暇というほどでもないが、仕事をゆっくりしていても混まない時間はとても働きやすいといえるだろう。適度な疲れを感じさせるのだ。もしかしたら、店長が意図的にこうしてくれたのかもしれない。店長に感謝。


 しばらくするとドアが開いて、二名の客が現れた。そちらを見るとなんと背の高い男が男を小脇に抱えていた。何かの事件を匂らせてきている。背の高い男は明らかに怒っているだろう。

「よし、着いたから下すぞ」

「うん、ありがとう」

 なんと運ばれていただけらしい。事件の匂いは消え去った。しかし、彼の顔は怖いな。それとは対照的に運ばれてきた男は半目でいかにも眠そうな男だ。しかも美形。

「俺、コンビニ苦手なんだよね」

「なんかコンビニに嫌な思い出でもあるのか」

「いや、前にファストフード店に行った時と同じでなんか急がないといけない気がするから」

「でも今は混んでもいないしな。ゆっくりでも大丈夫だと思うぞ」

 このコンビニはこの時間で混むことはないので確かにゆっくりでいいが、そんな理由か。

「まぁ、今回は俺の食べたかった新商品を買うだけだからな」

「うん、じゃ俺も適当に見てるから。買ってきて」

 そういって背の高い彼はこの目的の場所に歩き出した。


 そこはスイーツのコーナーだった。そういえば店長が新商品を試してみるとか言っていた気がする。それにできれば感想カードを書いてもらえとか言っていた。しかし、その顔で甘党とは。顔は関係ないか。

 眠そうな彼は安眠と書かれたアイマスクを持っていた。もしかしたら寝るのが好きな人なのかもしれない。こっちは見たままといったところか。いやしかし、なぜ彼は運ばれていたのか。


 そして、二人の買いたいものを選んだのか二人が合流した。

「なぁ、聞いていいか」

「なに」

「なんでアイマスクなんだ」

「だって、安眠できるって書いてあるし、これがあれば前の自習の時みたいに眠れないなんてことはないと思うんだ」

「あぁ、たぶん何も変わらないと思うぞ。いつも何もなくても寝てるし、目を閉じてたのはあの時も一緒じゃないか」

「確かに。......じゃ、やめるよ」

「そうか。正しい判断だと思うぞ。じゃ、俺は買ってくるな」

 そういって背の高い彼はレジへ来た。横には眠そうな彼がいる。

「これ、お願いします」

「いらっしゃいませ。はい、かしこまりました」

 俺は彼が持ってきたものをレジ打ちする。というか新商品だからって出た商品全部買うのか。全部で三つだ。エクレア、シュークリーム、ほかのより少し高いケーキ。一気に食べたら胸やけを起こしそうだ。

「以上で合計 550円になります」

 あ、そうだ。感想カード。

「それとこちらは新商品となっておりまして、買っていただけた方に感想を書いてもらってまして、ご協力いただきたいのですが」そう言ってカードを差し出す。

「はい、わかりました。じゃ、かけたら持って来ればいいんですね」

「はい、ありがとうございます。袋に入れておきますね」

 そして、勘定を済ませた彼らは去っていった。

「ありがとうございましたー」

次の話は感想の回答を載せます。

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