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弓兵はモンスターを駆る?  作者: 狭凪
第三章

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 さっきから3番ってティグアが言ってたアイテム袋の中身を大盤振る舞い、叩き売りをしていた分かるように、いや分からんか。手間隙掛けて作ったはいいが使い道が限られ過ぎて不良在庫だったり、余分に作りすぎて取り敢えず入れておくかのアイテム袋が3番だ。

 そんで、いつだかレギオンハウスのランクだかレベルだかが上がっ、ハウス内の放置されてたりするアイテム袋が共用化が出来るようになっていて、気づいたら不良在庫倉庫代わりに使ってたこの袋に色んな物が詰め込まれてた。


「そんで逃げてる時に蒔いてたのはベラの発明品(失敗作)。【急すぎる不要土】」

『グッ、マァァッ!?』


 頭を引き抜いてこちらを向いた瞬間、クマの1歩目が土に埋まった。バランスを崩してその先に有った倒木に手を突いた時、さっきまで俺が通っても大丈夫だったそれが灰の様に崩れクマの半身が地面に埋まった。


「いつみてもヤベーな。急速分解腐葉土粉。徹夜明けのベラに農耕用に頼んで作って貰った奴なんだけど、結果ご覧の通り一帯を沼が如くフカフカ過ぎる土地にするバカみたいな効果。救いは範囲が狭いのと土地の栄養評価が爆上がりすることだな」


 シャカシャカ四つん這いで逃げたのには理由が有るんだなこれが。表面積を上げて沈まないようにするのがコツ。更に浮かさず動くことが大事。

 いつだったか農耕用のゴリラ達が埋まった時は大変だった。埋まって暴れゴリラとそれを見てあたふたゴリラのせいで助けるのに苦労したんだよ。


「そしてこちらがその土地で取れた作物です」


 刺した弓とクマの倒れた場所からにゅるりと熊の背を越える蔦の様なものがたくさん生えたかと思うと、その先が膨らんで周囲に種を勢い良く撒き散らした。【朝のご挨拶(サンセットバーン)】って名付けられたコイツは害獣対策用にまたベラに頼んで作って貰った物。植わった種が衝撃を受けると発芽して周囲の栄養を枯らして成長、全方位に種を爆散させる植物。これはベラが素面の時に作った。咲いた時に無差別に被害が出たためお蔵入りになった。


『グママァッ!!』

「ヘイ、クマちゃんどうした。自慢の毛皮がボロボロじゃないか。電撃なんて捨ててかかってこいよ」

『グマッ』


 弓で叩いた衝撃程度で剥げるなら、爆散する種子で剥げない理由はない。当たった種子によって短毛になった熊に射かけると跳ねる弾かれ方ではなく、当たって落ちるようになった。くそっ、まだ防御力落ちてねえのかよ。ここらに蒔いた罠の種もうないし、拘束系は電撃で多分効かねえから次は遠い場所になるし……。


「…………、これかなぁ。もったいなくて倉庫行きにしてた奴だけど」


 取り出した弓を持ち手のところで分割すると、二本の剣へと分かれる。その切っ先同士が弦で繋がっているので外す。


 [紡がれる双剣弓]

 ATK+173 TEC+74 耐久367 重量138

【頑強】【精細】【剛靭】【鋭利】 付与【命中上昇:中】【攻撃上昇:中】

 ・二本の剣を繋ぐように作られた弓。合金を使用したことにより柔軟さと耐久力を兼ねている。機械に備わっていた機構が組み込まれている。


 前に機械のモンスターが出る場所にいた珍しい蜘蛛型からレアドロップした素材で作ってるから、ここぞと言う観客がいる場所で使いたかったけど仕方ない。

 栄養が吸い取られ固くなった地面を蹴り、【ステップ】を使って接近。一撃加えて【サイドステップ】で脇をすり抜け、背中に登って両手の剣で太鼓を叩くようにドドンと叩きつける。明確に削れ始めたHPに追撃をかけようと片方の剣を振り上げるが、体ごと振り回された腕ではね飛ばされた。なんとか剣を割り込ませることが出来たのでHPの全損は免れ、滞空中にヘルスポーションを一つ使って瀕死から回復。追撃にやってくるクマを見据えながら、剣先から飛ばして付けた糸を巻き取り空中移動してステージ転換する。

 有効そうな奴どこ蒔いたっけ?


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