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気分転換にこちらをひっさびさに更新
しかし、新しいもの読むと新しい設定が無数に浮かぶから脳内HDが足りないし忘れるから自分が執筆用に五人ほど欲しい。それか阿修羅か両面宿儺になりたい。
今日も今日とてログイン後に製鉄、鍛金と武器の材料を作っているといきなり目の前にウインドウが開いた。
[合計レベルが規定値に至りました。上位スキルが解放されます]
鍛冶途中に出て来たから邪魔だと弾きそうになったが
、上位スキルが気になり手を止める。
そう言えばと、この前狩りの最中にもこのウインドウが開いたな。ウインドウを色々と操作して、結局ヘルプから参照して上位スキルの枠を探し当てた。ふむふむ。
上位スキルと言うのはプレイスタイルでポイントが減少する可能性がある初期スキルの成長先らしい。初期スキルには成長限界が無いみたいだけど効率の上がり幅が少ないらしいので、早々に上位スキルに進化させるプレイヤーが多い。そして往々に泣きを見るようだ。
上位スキルは初期スキルが合わさってレベルの効率が上がると思われていたが、プレイヤーによって若干の性能差が出ることから統合した時点での各初期スキルのレベルによって、上位スキルの性能が各プレイヤーで変わってきていることを『検証ギルド』が突き止めたようだ。
ちなみにスキルはOFF設定ができる。その間そのスキルには経験値が入らないから、レベルを揃えてから上位スキルを習得したほうがいいらしい。
「で、前回が目の系統スキルで今回は技能系スキルの知らせか」
上位スキル取得時に初期スキルのそれぞれは統合と言う形になり、文字が灰色状態になって経験値の分配から外れることになるのでそれ以降成長しない。
俺の場合、【鷹の目】【梟の目】【鷲の目】【隼の目】が合わさり【俯瞰の眼】か【先見の眼】になり、【鍛金】【錬金】【鍛冶】【工作】【部品製作】【彫金】 が【下位魔導工学】へ変化するようだ。
「と、言うことでがっつりレベルを揃えて上位スキルにしたとさ」
「なにがと言うことかしらないが、ようやく上位スキル取ったのか。じゃあ上位職業になったのか?」
「……上位職業、だと」
そんなのがあったのかとヘルプを使って探し出すと、そんなのが出て来た。職業レベルがサブ共に30レベル必要なのだが、なんやかんやで俺のレベルは両方越えてるから心配ない。と言うか、上位職業を取るためにその専門のNPCに掛け合わないといけないらしいのでそっち方面でちょっとやばい気がする。なのでまず弓兵の方をランクアップさせるために冒険者ギルドへ突入した。
「ヘェェェイ、進級クエスト受けに来たぜおっさん!」
「いらっしゃーい」
「オジャマシマシタ」
なんで変態二号がギルドにいるんだよ。牧場に居ろよ。何のために後回しにしたと思ってんだ。
まあ、単に主職業を取ってからじゃないとサブにかかれないからなんだが、関わるとめんどくさいからも大半ある。
「おお、コクーンか。凄く久しぶりな気がするな。って、なんでお前がいるんだよ。牧場に帰れよ」
「えー、せっかくコクーンに合いに来たのにそれはないよ!てかなんで来てくれないの!そろそろテイマーのことを聞きに来るかと待ってたのに!」
「めんどくさいのと、仕事と家族サービスと鍛冶で籠ってたからだけど?あ、進級クエストってある?」
「くそー!!」
「お前騒ぐなら帰れよ。で、進級クエストだったな。ついてこい」
「オッサンが年若い女の子を奥に連れ込んでるー!」
「人聞きの悪い事叫んでねえで仕事しやがれ!」
アクロアにげんこつ落したあとにギルドの奥に連れられて行く。ここは進級クエストを受けたプレイヤーしか通れなくて、その先はプレイヤーごとに分かれているらしい。同時に受けたプレイヤーと会わなかったことからそう考えられている。
その先はダンジョンに繋がる一室になっていて、そのダンジョンをクリアすると職業が変更されるとのこと。
「じゃあ、こいつを渡しておく。多分お前は一発でクリアすると思うが、そいつを持っている間はギルドに声を掛けなくてもここに入れる。がんばれよ」
「おう、ノーコンクリアしてやるさ」
ギルド長から渡された依頼書を収納しながらダンジョンの入り口に脚を入れる。中は広くてまばらな植生の木々に、前後左右には移動限界用の聳えた断崖絶壁に囲まれた長方形のステージだった。そしてスタート地点は一方通行のセーフティゾーンの様になっているらしい柵の中だった。
改めてギルド長に貰った依頼書を見ると三種類のモンスター討伐をすることが書いてあった。最初二つは規定数のモンスター討伐でラストがボス討伐ってことになるだろう言う感じで書かれている。モンスター名は……ん?俺最近モンスターの名前をちゃんと見てたっけ。えっと肉塊、肉ゴリラ、ロボット、岩猿…………。まあ倒せば、いや見たらわかるだろ!
内容を確認している間に食べていたブロック状の携帯食の残りを口に放り込み流し込むと、進化した【先見の眼】を発動しながらスタート地点の柵を超える。




