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弓兵はモンスターを駆る?  作者: 狭凪
第三章

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 新モン組が進化するレベルになったので適当に選択して適当に放置を始めた。ついでにおこぼれを貰っていたトカゲも進化して土属性のトカゲになった。


 超特急に育成したからちょっと不安が残るが質より量を選んだ連中だから防御面はプレイヤーが来なければ一安心レベルだからよしとしよう。


「はい、お疲れお疲れ~。予想以上に連戦をしてもらったからこっから自由時間な。各々方好きに行動しませい。俺は寝ませり」

「コクーンの脳が疲れてきて変になってるな」

「い、いいいや普通通りのコクーンさんでは?」

「若干口調がおかしい。徹夜明けくらいのレベルだな」


 なんか会話してるが俺は眠いんじゃ。寝るんじゃおやす~。





::




 はいログイン。建物から出ると様々なゴリラが組体操をしていた。おい、誰だ変なこと教えたやつ。ほかにもウサギがカラスに乗ってたりと色々なことを教えられていた。

 目の前の光景に思うところもあるが追加で猪増やそう。あのあとも狩ったのか素材が増えていた。


「ん? うおわぁっ!? ……なんだコクーンさんだったのか。脅かさないでくださいよ」

「いや脅かしてるつもりはないんだが……」

「つもりがなくても背後にそんなのいたら誰だって驚きますよ」

「そうか? ティグアは常に気づいているんだがな」

「と言うか様々な状況になれてるから今さら驚かないぞ」

「うおわぁっ!?」


 いつのまにか明星の背後に立っていたティグアの声で驚いているのを尻目に兜を外す。猪の材料で作られた兜が俺宛にあったのでついでに被っていたのだ。かなりリアルなのを。

 ほかにもウサギやトリ、クマにウマがあったが今日は猪の気分だったのだ。兜に手を突っ込んで獅子舞のようにカパカパ動かす。スッと動いてベラのうなじに噛みつかせる。


「うぎゃぁっ!?」

「ん、まあリアルすぎるか。あとで口元から下が出るように作り替えてもらうか」

「なななななにするんですか!? すごいリアルな舌の感触がして気持ち悪いです!」

「体液以外はリアルガチッ」

「うがぁっ!」


 獅子舞ポーズでカチカチ噛み合わせながら喋ったらベラが怒り顔ダブルポイズン状態になったので、猪の兜を被せてスタコラサッサと建物から飛び出る。5段タワーの組体操をしているゴリラを横目に森の奥へ向かう。

 なぜいまから森に向かうのかと言うと、名前とは違う特徴のモンスターとそのモンスターからドロップするアイテムのせいだ。属性や特徴を表しているモンスターの名前のはずが、一様に超筋肉質であり、落とすアイテムがほとんど謎の肉片がおちる。その肉片の説明が素材でも食材でもなく、食べたらなにかが起きるとしか書いていない。これではおちおち探索(遊び)にも行けないのでなにが原因かを探りにいくのだ。


「よく見ると筋肉質なヤツが2割で他が普通のヤツだな。たおしても肉片は落ちないからやっぱり別要因で強化、または変化してるってことか」


 引っ掻けるタイプの投げ縄で森のなかをスイング移動して環境状況を確認していたのだが、筋肉質になった元のモンスターが生息していることからそう判断できるのだが……。


「やっぱりあのレイドモンスター的なサムシング(なにかしら)が関係していると見た。劵属化か強化かなにかわからないけどそういったやつがいるってことだな。もうちょっと奥に」


 そう言って奥の方に向かおうかと思った瞬間、索敵範囲内になにか大きな影がちらついたのでそっちに向かってみるとなにやら変なものがあった。あったと言うかいただな。

 見た目はつくねにする前のタネみたいな形状の肉が粘菌みたいに蠢いて進んでいる。いままで見たことも聞いたこともない生き物だからこれがレイドモンスター的なサムシングなんだろう。


「速度と位置的にはファーム付近に到達するのは三、四日後か。しかも名前がハテナだし、ちょくちょくモンスターにかじられてるけどなにもしないし変なやつだな」


 肉食は勿論、草食に見えるモンスターでさえ一部をかじって何処かへ行っている。ドロップした物から食べるな危険の文字があるからこいつで間違いないと判断できる。

 ん~、戻って相談してどうにかするか。

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