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弓兵はモンスターを駆る?  作者: 狭凪
第二章

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 がんばった・・・。がんばったよ俺。ちょっと頭の中から出るときにいろいろ変化したけどおおむね考えてたとおりになった・・・。

 それで後日談といえなくも無い話だが、不貞寝して気持ちを切り替えた俺はいつも通り仲間が取ってくる要らない鉱石を使って鍛冶や錬金のレベルをあげてイベントが終了する一時間前で切り上げた。イベント終了二時間前にはすでにこのフィールドからの退出が可能になっており、この一週間で溜まった疲れを取るために早めに終わってログアウトや参加しなかった連中への煽りや情報公開をしている連中が居るみたいだ。まあイベントが終了とフィールドが消失して強制的にデスペナを受けることになるらしいので十分前行動をレギオンメンバーには心がけるようにメッセを送っておいた。

 そして俺は今レギオンの受付にいる。もちろん十分前には到着するように時間はきちんと表示させている。俺が遅刻してデスペナ受けたら笑い話にしかならないしな。なぜそんな場所にいるかと言うと、受付カウンターの中に居るレーメットと話す為だ。


「やあレーメット」

「やあコクーン。君と話すのもこれで最後になるのかな?」


 レーメット以下現レギオンの受付の人は居なくなり向こうのフィールドでは新しく雇わないといけないと言うことになっている。


「と言っても君と話すのなんて最初の時と拡張のときだけだったね」

「まああんたみたいないけ好かないヤツは嫌いだからな」

「ははは、そういわれると困っちゃうなあ」

「かははっ。まあ理由はそれだけじゃないからなあ。……これ撮ったのあんただもんな」


 自由離脱できるようになったと同時に送られてきたメールに付属していたURLを開くとイベントで得たポイントが表示されたウインドウが開く。そこには得たポイントを消費して景品を選ぶようになっているページに跳ぶ場所とそれのほかにMVPを受けたプレイヤーの最終イベントのときの動画がダイジェストで流れるようになっている。

 そこの一箇所に俺のアタランテの戦闘シーンが着弾? のシーンから撮られている。


「はて? 何を仰っているのですか?」

「うそは吐かなくていい。俺の仕事と性格からちょっと心理学、嘘を暴く方法くらいは齧っている。明らかに俺が出したウインドウに目が一瞬だけ動いて表示されているものを捕らえていたよ。なあGMレーメット・・・・・・・?」

「…………はあ。いつから気づいていた?」

「二、三日前くらいにイベント時だから特殊なNPCでも使っているのかと思っていたんだが、さっきの反応で大体の話の筋が見えたからカマ掛けてみた。であんたはGMのロクじゃないよな? いったい何番なんだ?」

「そこまで予想していたか。俺の番号は9。キュー助と全員から呼ばれているがこの呼び方は好きじゃない」

「じゃあレーメット。多分だが他のレギオンギルドにも分体みたいなのがあるだろ」

「なぜそう思う?」

「MVP」


 俺以外のMVPのほとんどがレギオンギルドの初期メンバーなのが目に付く。そういったのを見るためのレーメットなのだろう。


「ああ。GMの中で画像、動画担当が俺だ。そのために録画基準とする記録係を置いていた。それで俺がそんなことをしていたんだが、何か抗議を申し立てるか?」

「んにゃ? ただ聞いてみたかったから。ここに居るのが何者なのか。好奇心ってヤツだね」

「そうかそうか。好奇心でってか。まあ、何もないならいい。ああそうそう、これはお節介なんだが報酬のお楽しみ武器ってヤツの一番高いやつはやめといたほうがいいぞ。笑いを提供したいならお勧めするが」

「んー、まあ選ばないよ。大多数が獲得しているポイントの全部つぎ込まないと得られないものは要らないから」

「賢明なはんだんだと俺は思うよ」


 口の端をあげて笑ったレーメット。俺も笑い返しておく。

 ちなみに、大多数の六倍ほどあるのが俺のポイントで、その三倍くらいからが上位の連中のポイントだ。俺もそのくらいあれば一回選んでみたかったんだが、他の景品でカツカツなので断念するしかない。


「そうだ。GMロクはなんの担当なんだ?」

「あいつ? あいつはビジュアル担当。いわゆる広告塔だな」

「ばっちし似合んじゃん」


 そのあとちょっとしたここでの裏話を聞いて時間を潰し、十分前には仲間と一緒にこのフィールドから離脱した。







「そんなわけで、今日から一週間毎の契約更新でよろしくね」

「かしこまりました。不肖わたくしフィミリア承らせてもらいます」


 離脱してから直ぐにほかのメンバーがログアウトしたので俺1人ファームに戻ってレギオンハウスを増設した。ウィンドウからアイテムの使用で増設できるから楽だからな。

 それでいなくなったレーメットの代わりに新しい子を雇った。


「そう言えばこんな話を知っていますか?」

「ほぇ?」


 これからのことを考えて呆けているとフィミリアに話しかけられた。

 話の内容は遠い昔にこの場所に何十人の狩猟者が集まって周囲を開拓していき町が出来ていたと言う話だ。その狩猟者たちはいつの間にか消えてしまったらしい。そこからギルドができ町が発展したとのこと。


「かははっ。そう言うシナリオが作られていたってわけね」


 1人その話になっとくして休憩するために俺もログアウトした。

おまけ1

 実はアタランテはもう一段階変化があってHPが一割を切ると三秒ほどの無敵時間がありその場から動かないがどんな攻撃でも無効化する。しかもその状態が終わるとHPが三割まで回復して、攻撃力防御力ともに上昇すると言った化け物状態になります。さらにお供に熊召喚したりする。

 だけどその無敵時間になる前にコンマ五秒ほど何も無いノーガード状態がありそのときに攻撃を与えると無敵状態化する前にキャンセルが行える。しかしその状態になるときプレイヤーから一秒以上かかるところに居るためほとんど無理で無敵化に入る。

 キャンセルしても同じ状態になればまた行おうとするが、コクーンは容赦なく爆弾を叩き込みまくったので一気にHPが削られました。




おまけ2

 お楽しみ武器のはネタ武器でハリセンからRPG特有の棒も出てくる。

 そのうちの一本が書剣クーゲルシュライバー。形状がでかいボールペンでインクは出ない。

 セイ鎧シュヴァインパンツァー。亀甲縛りのような模様の鎧。

 癖が強く、使う人を選ばせる。武器のスキンを負かされてるサブGM組が作った。

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