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弓兵はモンスターを駆る?  作者: 狭凪
第一章

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「ふむ……、簡易的な炉ではこの程度か……」


[今回の行動で【鍛金】のレベルが上昇]

[今回の行動で【鍛冶】のレベルが上昇]

[今回の行動で【耐暑】のレベルが上昇]


 この場所での一時あたりからぶっ通し六時間を鍛冶にぶち込んでいたから三つとも2つレベルが上がった。そしてその結果に出来たものを見ながら、いまの出来栄えに首を傾げる。今回は鉄の鍛金から丁寧に丁寧にして、上質から下級になった鉄塊を使って作り上げた代物なので二つしか出来上がりはない。


[先鋭な突撃槍]

 ATK+20 SPD+5 耐久70 重量12

 付与【軽量】

・下級の鉄塊で作られた円錐状の槍。威力に重点を置いて作られているため重く、その分耐久が高い。

 金属で作られているが、属性によって金属ペナルティが減少される。


[疾風の投槍]

 SPD+25 ATK+7 耐久57 重量5

【風属性:小】

 付与【耐久性上昇】

・下級の鉄塊で作られた何も装飾がない槍。速さに重点を置き属性の鱗も使われ作られているため軽く、その分耐久が少々低い。

 金属で作られているが、属性によって金属ペナルティが減少される。


 普通に作ったらそこらの量産品程度になるが、一から丁寧にしていけばいつものよりワンランク低い程度くらいは出来るようだ。ただ、もうちょい贅沢を言えば上質の一つ上のランク素材だったのでいつも使っている……、あれ? 俺いつもって、どのくらいから武器変えてないんだ?


[重厚たる短剣]

 STR+18 耐久70 重量5

・低品質な鉄で作成された短剣を何度も打ち直し鉱石を接いで作られた。何度も打ち直しているため硬く薄く重ねて層になっており丈夫になっている。その分重い。


[今回の行動で【識別】のレベルが上昇]



 そういえば耐久の戻し方がわからなかったから素材にして打ち直していたんだった。どおりで武器を新調した気になっていたわけだ。そこそこ補正も上がってるし重くなっていた。

 しかし、これ使い続けていたらどうなるか超気になる。そういえばずっと初期装備の弓だが、そっちのほうはどうなっているんだろうか?



[木の弓]

 STR+3 重量1

・初心者用に配布された弓。そのため耐久値がない。

 用途外の使用が多発しているため、傷が多く見た目は歴戦の武器に見えなくもない。



 うーんと……、そろそろこいつともお別れしないといけないかな? さすがにこれで強敵を相手に出来るかわからないからな……。

 だけど、どうしたものかな? 今ある鉄は短剣が一つ出来るかどうかに減っているし、木材でも木工スキルを持っていないから加工でどうにかできるわけでもないし。



「帰ったぞコクーン。ついでにお前の知り合いが建物前で屯っていたから通したが、問題ないか?」


「おかえりティグア。知り合いって、明星に確認したらそれで良いんじゃないのか?」


「そうだ。しかし、一応お前にも話しておこうと思ってな」


「ふーん。で、カワラギとディレンナだよな。俺のフレンドお前らとその二人しかないからな」


「あっている。それで話がしたいそうだ。いろいろとあるんだろうな。同じパーティの私たちではダメだそうだ」



 なにか用事でもあったかな? ボッチだから相方が見つからなかったとかが一番ありそうな理由だな。

 まあ、とりあえずひと段落したところだし、顔でも出してみようか。ついでにベラの装備を融通してもらうのも良いかな。



「うーっす、おひさー」


「おう」


「やあやあ、雨戸、いや久しー」



 ロビーには四人いて、そのうちの二人、カワラギとディレンナに挨拶する。後ろの二人は片方はカワラギの相方なんだろう。目標にしている副職はなんだろうか? 片方は男性で、ハンマー? それとも槌というべきものを背負っていた。もう一人は猫耳がついた女子小学生と言うほど小さく、しかしその背には身長との対比によりさらに大きく見える大剣もしくはバスターソードだった。



「なんか用件あるって聞いたけど、先にそちらの二方を紹介してくれんかね?」


「ああ、そうだな。こっちのちっこいのが「誰がちっこいだ!」――……あぁー、……俺の相方で城猫シロネコ。そっちの大木槌が木工師のタリス……だったか」


「紹介されましたあたしがこのラギ兄の相方の城猫です! 職業は武士もののふです。よろしくお願いします、です!」


「……木工師見習い、タリス。職業、歩兵ファンテ。……あぶれた」


「城猫とタリスね。フレンド送っとくから、君らの考えで良いから選択しておいてね。で、結局あぶれたんだねディレンナ」


「そうですよー! 結局私は余り者ー! そして婚期も逃して独り者ー!」


「まだ二十歳くらいだろお前……」



 ルルルル歌いだしたディレンナを尻目にフレンドの承認確認を見て閉じる。



「えーっと、明星とティグアの紹介は……、良いみたいだな。あとは、ベラなんだが……」


「おいおい、なんだそーっの人間に憧れてると弄られそうな名前はー!」


「あ、それ言っちゃうんだ。俺我慢してたんだけど」


「それは私も同意見だ」


「私もそれずーっと思ってたんだけど、お二人が何も言わないから黙ったたんですよー」



 明星に担がれてやって来たところを見るとヒッキーしてたところを無理やり運搬されてきたらしい。当のベラは「そうですねー……、最初から虫みたいに視界に入るとうざったがられる見たいな感じですよね。……はあ、速く人間に認めてもらいたいですよー……ヒヒッ……」とダークオーラを纏っていた。

 その様子を見てディレンナはアワアワしてベラを慰める。



「そういえば、いい鍛冶師見つけたんだな」


「はあ? そんなもんいねえんだが」


「え、だってそのティグアが持ってる盾と杖のランクが5ってのはドロップであるけど今のマップじゃ無理で、あるとしたら行き着けレベルの鍛冶師くらいの装備で……」


「ランクってなんだ? ティグアの装備は俺がしつらえたもんだが、そんな表示出なかったぞ」


「は? 出ないって、鑑定スキルがあるとランクでるんだが」


「まじか。取得しよ」



 なんかカワラギが驚いているが、そんなの気にせずぱんぱんとウインドを弾いて取得可能スキル一覧から鑑定スキルを2ポイントで取得する。



「ちょっと待て、お前が作ったって!」


「おお、すげえ。ティグアの装備と俺の籠手識別してみたら鑑定の効果が加わっているのかランクが表示された。しかも三つも一気にレベルが上がったぞ」


「すごいが、私にはいらないスキルだな」


「おいおいおい! 新しい玩具スキル手に入れて遊びたいにはわかるが、ちょっと待てと言っているだろう! お前らの装備はコクーンが作ったでいいんだよな」


「なんかおかしいか?」


「……いや、思えばほいほいとメガネを渡してくるやつだったな。それらのランク5装備はどのくらいで作ったんだ?」


「えーっと、合計六時間程度だな。それ以上は適した素材がないのか時間が掛かったことないし」



 なんかバカにしたようなため息吐かれた。俺もだが周りが鍛冶や鑑定に興味がなく、他人に興味を持たずディルマのおっさんも気にした様子がなかった周りなだけに、自分が何を仕出かしているのかさえわからないのにバカにされた感は腹が立つ。非常に腹が立つ。

 説明しろコノヤロウ、説明だバカヤロウ!



「道理でランク6、7の装備を見せびらかすようにほいほい歩いていたわけだ」



 ………………………………なんですとう?

[name:コクーン]

種族 人間 女 Lv9

職業:アーチャー Lv7

副職業:テイマー Lv7


STR:25

VIT:23

INT:12

SPD:28

RES:17

TEC:31



[スキル]

 弓Lv7 短剣Lv10 鏢LV4 縄LV1

 鷹の目Lv8 梟の目Lv6 鷲の目LV2

 アクロバティックLv7 ダッシュLv12

 手品Lv9 識別Lv12(↑1) 鑑定Lv4(新規)

 鍛金Lv9(↑2) 錬金Lv3 鍛冶LV9(↑2) 工作Lv8

 耐毒Lv1 耐暑LV7(↑2)


スキルポイント4

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