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はじめて女子の部屋に入っちしまった!?

  朝学校に行って、今日はまだ勇太もいなかったので席で座って、朝飯のおにぎりを 

  食べてる時だ。いきなりあいつ、田川涼が現れた。な、何をしに来た!?ば、ばらす 

  わけじゃないよな!? と、俺の方に来ると思うと、それを素通り。と思ったら向か 

  ってる先は、碧波の席だった。周りにいたギャルと不良も流石にやつにはビビって、 

  会話をなくしていた。碧波もビビってるし。ああ、俺の出番?また!?

   と思うと、なんだ、いきなり、すっと頭を下げた。あ、ちなみに席の順は俺が列は 

  横に6列あり、縦に5人、ひとクラス30人だ。で、俺の席は廊下から4番目の前か 

  ら1番目。そして、あおなみの席は廊下側の一番後ろだ。まあ、出席番号順だ。

   と、話はそれたが、なんで頭を・・・・

  「すまなかった」

  「えっ!?」 

   碧波もこれにはビックリ、俺でもビックリ周りもビックリ、びっくりパーティーだ。

  「俺はもう女は殴らん」

  「え!?愛、殴られたの!?」

   と、親友と思われる加藤が言う。

  「え、殴られてはないんだけど・・・・」

   と言って俺の方をちらっと見る。

   そうだ、言うな、俺が拳を素手で受け止めたとか言うなよ。

  「あいつに言われた、お前にだけは手を出すなと」

  「え?あいつに!?」

   今度は田川が俺を見てきた。そして、碧波も俺を見てきた。ってお前だけ!?

   ・・・・・・・・・・・・・

  「って待て待て待て!俺はそんなこと一言も!」

  「同じようなことを言っていただろう」

   ああ、日本語通じねぇ!!

  「え?紅がそんなこと言ったの?嘘くさい」「地味なくせにな」「少しはやるな」

   とか黄色い声が上がっている。いや、と言われても俺は女を殴るなといっただけで、 

  碧波限定ってわけじゃないんだが。

  「な、何カッコつけちゃって、ばっかじゃないの!?」

   フンッと言いながらそっぽを向く碧波。やっぱり俺と絡むのは恥ずかしいらしい。

   ギャルはそういうところあるからな。

   ・・・・・・もうどうにでもなれ。

   そう思って俺はトボトボ自分の席に戻り、寝たふり、狸寝入りをはじめる。

   ああ、今日一日周囲の目が痛いんだろうか。

   

   等と考えなくても良かった。いちクラスメートのことを一日中引きづる人もいない。 

  黄色い声を上げてたのはその直前まで。それからはその話すら聞こえてこない。

   と、そこで、だ。

   またやつが現れた。コイツが話しかけるときはだいたいギャル集団も不良集団も

  いない時だ。

  「ちょっと、屋上に来て」

  「はぁ?」

  「ほら、ご指名だぞ紅蓮」

   と、優太に冷やかされ屋上に向かう。

  「ど、ど、どどど、どうしよう!?」

   え?

   てっきり俺はさっきのことを言われるのかと思ったがちがかった。

  「ど、どうした?」

  「さ、さっき、さっきね!葛城くんにこれ!これもらったの!!」

   それを見ると、ふたり分の水族館のチケットだった。

  「へ~、よかったな」

   正直どうでも良かった。

  「で、何がどうしようなんだ?」

  「だから、いきなり遊ぶって、まだお話もできないし!」

  「って言われてもなぁ、今からその特訓しても間に合わないだろ」

   日にちを見ると2日後の日曜だった。

  「でも、幸か不幸か、友達をひとり誘っていいって言われたの!葛城くんも誘うから

  って!」

  「へ~、よかったじゃないか、お前の友達の加藤でも連れていけば――」

  「あんたが来て」

  「はぁ!?」

  「だってもうそう言っちゃったもん。向こうはじゃあ女子を誘うって。ちょっと変な 

  顔してたけど」

  「あ、当たり前だろ!?」

   コイツあほだ、本物だ。

  「普通は女は女友達誘って男は男だろ!?それじゃあ、変な誤解されるぞ!?」

  「変な誤解?」

  「だから俺とお前が・・・その・・・・・付き合ってるとか」

  「へ?」

  「だから恋人かもしれないって誤解されるだろ!?」

  「へ、えぇ!?な、た、たしかに!ってあんたと私はそんな関係じゃない!断じて違

  う!こんなへなちょこ!」

   そこまで言うか?つか今言ってもしょうがないだろ。

  「まあ、でも言っちまったんだ、それはしょうがないとしてた、なぜ俺なんだ!?」

   日曜を水族館なんて行きたくない。あんな食料が泳いでるだけの場所なんて。

   魚市場で十分だ。

   などといったら殴られるだろう。

  「だ、だって、勢いで、言っちゃって、ソレにあんたいないと、私が葛城君好きにな 

  ろうとしてるってことみんな知らないから」

   なんだこいつ、まだ好きじゃないのか。早く好きになって俺を開放してくれ。

   じゃないと、この間みたいなことになる。

  「ああ、もう、分かったよ!じゃあ、お前ちゃんと行ったほうがいいぞ、俺とお前は

  恋人でもなんでもない、ただのクラスメートだって!」

  「え?」

   え?なんて顔するんだこいつは。悲痛な顔をする碧波。

   とても悲しくて、心が痛む。なんだよこれ。

  「お、おい、碧波?」

  「わ、分かってる!!言う!いえばいいんでしょ!恋人でも友達でもクラスメートで

  もない、赤の他人だって!!」

   いや、赤の他人ってわけではないんだが、しかも俺クラスメートだし。

  「ま、まあ、それだけ言っとけば、いいかもな」

  「じゃあ、これ、絶対言うわよ、そうやって!いいのね!?言うわよ!」

   な、なんだこいつ。何か怒りながら俺にチケットとなにかの紙を渡してきた。

   そして先に階段を下りていってしまった。

  「なんだアイツ?」

  「お前も意外とひどいことを言う」

   !?

  「まっ、お前!!?」

   後ろを向くとそこにはベンチで昼寝している田川がいた。

  「な、何がひどいって!?」

  「別に」

   そう言って田川も教室に帰っていった。

   どいつもこいつもなんなんだよ。

   

  

  

   チケットと一緒に渡された髪には碧波のメールアドレスと電話番号が書いてある。

   そして、時間と場所をメールするとのこと。

   前日の夜、碧波と思われる人物、いや碧波なんだが、からメールが来た。

  『9時に水族館前』って、早いな時間。

   俺は一応了解とだけ売っておく。

   すると30秒程度でメールが来た。

  『遅刻しないでよね!』と、ギャルらしいデコメ。そういえば紙に書いてあった字も

  妙にまるかったな。読みづらいんだよ、下手くそな字だな。

   俺は早く寝て明日に備えることにした。

   そして深い眠りについた。そしてネタと思うと一瞬であさになる。

   朝日が俺の顔を直撃している。

  「ん、あ~あ」

   起きるとちょうど8時ちょっと前。いい時間帯だ。

   念願の免許もとったことだしバイクで行ける。俺の愛車はEUからの逆者YZF1 

  25。

   金がないから400とかは買えなかったが、このバイクは性能もいい。

   少し高かったが見た目が俺は好きだ。

   とりあえず、俺は用意して、だいたい8時半くらいになったので着替えをはじめる。

   ああ、私服ってあんまり持ってないし、やっぱりこれか。

   手にとったのは7分丈の赤と黒の服。首からは剣のネックレスがかかってる。

   まあ、これにGパンが妥当だろう。

   ああ、Gパンにチェーンがめちゃくちゃ付いてるよ。俺はそのチェーンを2つほど外

  したところで時間切れ。そのチェーンの中に刃が浮いてたものがあったがスルー。

   俺は家を出て、バイクにまたがり水族館に向かった。

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