表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/35

(4)

  ―――――――――――――――

  「・・・・・・・・」

   目が覚めた・・・のか。

   よくドラマや漫画だと、ここで何があった?とか考え込むが俺はそうじゃなかった。

   さっき俺は刺されて意識を失った。でも意識を失ったのはさっきのことに思える。

   とても繊細に覚えている。

   そして普通ならここで何か言うのか?でも目を開けて、何を言っていいかわからな

  い。俺の感覚では、さっき意識を失ったのではなく、ただ瞬きしたくらいにしか、思 

  えないんだ。不思議だな。

  「あぁ!?起きた!?お兄ちゃん!?」

  「え?あんず?」

   いきなり、上から顔を覗き込まれた。

  「本当!?」

   ん?今の声・・・・

  「碧波?」

   今度は目を真っ赤にした碧波が上から覗いていた。

  「うっしょっと」

   俺はとりあえず起き上がってみるとそこには、妹のあんず、碧波、加藤、不良A

   そして、なぜか、社長。

  「えっと、この大所帯は?それにあんず、お前ひとりか?」

  「ううん、さっきパパに連れてきてもらった、でお兄ちゃんと帰ってこいって」

   ああ、今日退院なのね俺。つか、たしかに入院するほどのものでもないか。

   見ると少し痛むが、包帯が左手には巻かれていた。

  「大丈夫なの!?フラフラとかくらくらしない!?」

   今度は碧波が詰め寄ってきた。

  「あ、ああ、得にはない」

  「よかったぁ」

  「あたり前だろ、蓮くんはそんなに弱くないぞ、このパパが認めたんだからな」

   と、社長、何を認めたって?

   そして、たまたま次に不良A止めがあった。

   すると、

  「ご、ごめん!本当にごめん!こんなことになるなんて!それに葛城からいろいろ紅

  の悪口とか聞いてたから」

  「あ、ああ、別に・・・・気にしないでいいけど」

   気にしろ!つかこいつボッコボコにしたよな俺のこと。

  「あ、あの、紅・・・」

   今度は加藤だった。

  「ん?」

  「その、私もごめん、勘違いしてて、でも、本当ごめん」

  「ああ、いいよ、加藤はただ友達思いなだけだろ?」

   そう笑いかけると、いきなり頬を染め出した。

   ん?何?

  「あの、あれだったよ、あの時の紅・・・れ、蓮くん・・・かっこよかったよ」

  「へ?あ、ああ、ありがとう」

   なにいってんのこのギャル女。そんなんで俺の機嫌取りして。

  「へ!?な、何言ってんの、麻耶!?」

  「え?いや、本当に、なんかかっこよかったし」

  「な、なんでよ!?どこがよ!?」

  「え?なんか守ってくれそうだし、本当強かったし、なんであのときやられてたの

  かわかんないけど」

   ああ、そりゃあ、あそこで手出したらあいつらと同じだし、碧波に近づくなっ

  お願いしてたし、手を出したらなぁ、お願いどころじゃないだろ。

   まあ、絶対言わねぇけど。

  「愛、修羅場だな」

   と、社長が碧波の肩に手おいた。

  「ちっ、違う!違うし!ただ、ただ、麻耶を心配してるだけで!」

   実にうるさい・・・・・・・・・

   よし、秘密兵器使おう。

  「あんず、ちょっとこっちおいで」

  「なぁに?」

   俺は杏に耳元で囁いた。

  「わかったァ」

   よし、いけ、必殺!

   妹攻撃!

   たたたたとあんずが碧波の方にかけて行く。

  「ねぇねぇ」

  「え?」

  「喧嘩はダメだよ、おねぇちゃん!」

   ズキュン!

   碧波は心打たれた顔をした。

  「あ、そ、そうよねぇ!ああ、あんずちゃん!ごめんね、も、もういっかい言って?」

  「ん?おねぇちゃん!」

  「きゃぁ!」

   効いてるなあんず効果。

  「そうしてると本当の姉妹みたいだな」

   碧波があんずに抱きついてるところを見ていうと、

  「し、姉妹!?あ、ああ、あんた何言ってんの!?」

  「ほぉ、大胆だね、蓮くん」

   社長も碧波もいきなり変なことをいってきた。

  「えぇ!?あ、あんずちゃん!麻耶おねぇちゃんの妹になりなよ!」

  「ん~、妹?ん~、だめ!」

  「な、なんでぇ!?麻耶の妹になれば、麻耶のお婿さんはね、蓮くんなんだよ?」

   はぁ?

  「何言ってんの?」

  「やぁだ!あんずのはね!あんずはお兄ちゃんだけの!妹なの!」

   抱きっ!

   あんずは俺に抱きついてくる。

   ああ、可愛い。妹が一番可愛いな。将来ギャルには絶対させない。

   そう誓った。

  「あ、そうだ!言わなきゃ!ちょっと、あんた、話があるんだけど」

   と、いきなり碧波が切り出した。

  「え?話?」

  「おお!愛!頑張れぇ!」

   いきなりそう言うと、社長は碧波以外の連中を外に追い出した。

  「お、おお、すごいな、社長・・・・」

  「あ、うん、そのあのね」

  「ん?」

  「ごめん!」

   ばっ!いきなり頭を下げてきた。

  「ど、どうしたんだよ!?」

  「そのあんなこと言って!あれは本心じゃなかったにしろ多分少しは思ってたんだ

  と思う、でもねでも!」

  「今は・・・変わっただろ?」

  「え?」

  「わかるさ、だから学校に来たんだろ?」

  「え、あ、うん」

  「嬉しかったよ」

  「え!?」

   いきなり、白い頬が真っ赤に染まりだした。

   トマトみたいだ。

  「あ、うん、そう、そうなの・・・・・あ、あと!手!」

   手!

   と言われてもな。

  「だ、大丈夫なの?」

  「あ、ああ、少しひりつくが問題ないと思う」

  「そ、そう、よかった・・・・じゃなくて!」

   ん?

   何を言いたいんだ?モジモジしだして。

  「あ、その、わ、私を・・・・守っ・・・・れて・・・あり・・・とう・」

  「あぁ?」

  「え!?な、なによ!?あぁ!?って!」

   いや聞こえないので、つか何で切れ出す?

  「もう!ああ、もう!何であんたってそうなの!?だから!言いたいことは、その!

  もう!絶対、人をしたに見たりしない!絶対!それだけ!」

  「あ、ああ、そうか」

  「や、約束する、これからもずっとって」

  「あ、ああ、そうだな、約束だ、はぁぁ、やっと仲直りしたなぁ、ああ、きつかった、 

  いじめ!」

  「なっ!?悪かったっていてるでしょ!?」

  「ああ、これこれ、折れてるんだよなぁ」

   と、言って腫れてる足を見せる。すると、

  「え!?ちょ、見せて!」

   ガシっ!

   い、いてぇ!

  「いてぇええええええええええ!」

  「キャッ!」

   俺が暴れるとその反動で、碧波が倒れてきた。

  「ど、どうしたの!?」

   と、言って社長や加藤たちがドアを開けた。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最悪だ。

   ちょっと展開は逆だが、俺が碧波に押し倒されてる感じだ。

  「お、おおっ!いいぞ愛!既成事実を作ってしまえ!!」

   社長!?何がですか!?あんたの大事な一人娘でしょ!?

  「ちょ、ちょっと!愛!なにやってんの!」

   今度は加藤もだ。つか、こいつこんな目立つっていうかセリフ多いキャラだっけ?

   つか、こういうキャラだっけ?

  

  でも、本当良かった。やっぱり、コイツはわかってくれた。そうだ、人間には何で脳

  があると思う?物事を理解するためだ。

  そう、もう誰かをしたに見るってことはもう絶対にしない。

  

  

  いつもは憎まれ口ばっか叩いてるあいつだけど、俺は知ってるから。

  

  

  ただ、あいつは純粋なだけってことを俺は知っている。

  

  

  ――あいつは何色にも染まらない、純粋な白だということを、俺は知っている――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ