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(6)

  そのあと、乗りながらわぁわぁ、叫ぶ碧波をいちいち注意しつつ、碧波の案内で奴

  の家の前まで送った。

  「ほら、ついたぞ」

  「やぁ、おもしろかったぁっ!あんた意外と運転うまいじゃん!」

  「ああ、そらどうも」

   中学から乗ってたからな。あたりまえだ。そのおかげで試験も余裕で突破。

   俺も降りて碧波の荷物を運ぶ。

   てか、なんで俺が。まあ、あいつの手は 今青タンできててこれ持たせるのはちょ

  っとためらいがあった。

   俺は玄関の前まで荷物を運ぶ。

   それにしてもでっけぇ家だな。

   俺んち2個分はあるぞ。

   オレの家も結構でかいほうだが。

  「ほら、荷物、じゃあ、俺は帰るから」

  「え?」

   え?今のえ?ってなんのえ?まさか玄関の仲間でとか言うんじゃないだろうな。

   俺はそのまま玄関から振り返ろうとしたとき、

  「うぁっ」

   クラっと目まええがして、一瞬目の前が暗くなって、座り込んだ。

  「えっ!?ちょっと!?」

  「ああ、今日バットと、木の棒で二回殴られたからな」

  「ば、バット!?ちょっと、見せて!」

   碧波ががしとオレの頭をハンドボールのように握る。

   いてぇよ。

  「ちょっ、これ!すごい腫れてる!」

   だろうな。

  「は、早く病院に!」

   とか言って救急車を予防としだした。

  「ちょ待て待て!それは、いい!帰って寝れば、それで!」

  「え!?なんでよ!?」

   病院に俺が行くと自然と警察が来るようにシステムされてる。喧嘩だと思われてな。

   そんなことしたらコイツがついてきて、それで俺のことバレかねない。

   警察がいいそうだしな。でも、こっちの県なら大丈夫なんじゃ・・・・・

   いや、ダメだ、林間学校の時の例がある。

  「わ、悪い、でも大丈夫だ、帰って寝る」

   俺はフラフラしながらバイクに向かう。

  「ちょ、ちょっと待って!フラフラだし!」

   ギュッと俺の服の裾を握ってきた。

   俺が振り向くと、碧波は頬を赤くして上目遣いでこういってきた。

  「う、うちで、寝ればいいじゃない」

   と。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「えぇぇぇぇ!?」

   俺は思わずこんな声が出た。

  「そ、そんな変な意味じゃないから!勘違いしないで!そういうの本当キモいから!」

   まだ何も言ってない。つか、出た。キモイ。

   まずもってキモいって辞書に載ってねぇだろうが!

   で、でもたしかにこの状態で、バイク乗ったらこけそうだしな。

   それこそ、病院ものだ。

   今はこれが得策か。

  「じゃあ、少しだけいいか?」

  「え!?あ、だからそう言ってんじゃん!」

   一瞬だけ驚いた顔をして、いってきた。

   そういうことで、俺は急遽、女子の家に入ることになってしまったのだ。

  「ただいまぁ!」

  「あ、えっと、おじゃまします」

   俺は一応挨拶をした。

   すると、

  「あ、帰ってきた!ちょっと、愛!いま警察から電話が、ってあら?お客さん」

  「うん」

  「あ、はじめまして、あお・・・愛さんとクラスメートの紅 蓮です」

   とだけ、初歩的な挨拶を交わす。

  「あらら、どうしたの?初めてじゃない?男の子連れてくるなんて!」

  「い、いや、ちょっと具合悪そうなの、だから少し寝ていけばって」

  「ああ、そうなの!?じゃあ、ごゆっくり」

  「ああ、いえ、、おじゃまします」

   そう言って、靴を脱いで上がらせてもらった。

  「こっち来て」

   そう言われて俺は碧波の指示に従って2階に行った。

   2回に寝室でもあるのか?

   と思ったが、ある部屋の前に行くと、

  『愛の部屋』 

   等という札がかかってる部屋にたどり着いた。

   愛の部屋?なんか、エロいな。

   でもこの場合の愛は碧波愛の部屋ってことか。

  「ちょっと待ってて、着替える」

   そう言って青波は俺を3分ほど待たせて現れた。

  「入って!」

   そう聞こえたので、俺はドアを開けた。

   つか何でこいつの部屋?寝かせてくれるんじゃないのか?

   そう考えながら入ると、

  「えっ!?」

   碧波がそこにいた。

   その碧波はフリフリの変な服に、そしてなにより驚いたのがすっぴんになって

  いた。

  「え?碧波?」

  「な、なによ?ブスだって言いたいの?」

   いや、ものの見事にいつもより断然可愛いんだが。

   つか、全然そっちのほうがいい。

   などと言えればかっこよさそうだが、俺にその根性はなく、いや、とだけ答えとい

  た。

   部屋に入ると、碧波と同じような女子特有の匂いがする。

   そして、なによりこの部屋の広さ。

   白で統一された部屋はお城のようだった。

   俺の殺風景な部屋とは大違いだ。

  「じゃあ、そこね」

   と、指差したのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「はぁあ!?」

  「な、なにっ!?」

   俺の声に驚いた碧波はとても引いていた。

  「い、いや、これベッドじゃねぇかよ!」

  「そ、そうだけど」

   そうだけどって、何考えてんだこいつ。

   でもここで動揺するのもカッコ悪いのでとりあえずベッドに潜る。

   うわぁ、いい匂い、と一瞬思ったがすぐに正気に戻った。

   そしいてしばらく沈黙が続くと、

  「さっきママが言ってたけど、明日私警察に行ってちょっと話聞きたいって」

  「そうか・・・・・・」

   また沈黙。

   そして、今度もまた碧波が話しかけてきた。寝かせる気あるのか?

  「そのね、さっきのあんたのセリフ、あの時と同じだった、まあ、中学も一緒だった

  し」

  「そうだ、そのあの時ってなんだよ」

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   しばらく黙ったがまた口を開く。

  「私ね2年くらい前かな、今日みたいなことが一回だけあったんだよね」

  「え?」

  「でね、その時、今日みたいに、ある人が助けに来てくれたの」

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