7話:腕試し
ここは山の中。ある四人組がeruzaとターミナルが戦争を起こすことを聞いていた。
「あのeruzaがあのターミナルと戦うなんてすごい事になってるね。」「だよね。そろそろ俺たちも行く?」「そう慌てるな、北郷。」「ジェニファーうるさい。」「美優、怖い。」「おしゃべりは後だ。何にせよ、一回廉くんの所に行く。それまで勝手な行動はするな。」「はーい。榎本リーダー。」
所変わってここは海。「あゆり、北村達がeruzaと戦争を起こすって!」「ホント!?私達も早く行かなくちゃね、美穂!」
ターミナルは訓練を行うために、山へ向かっていた。力をつけるために特別な訓練場所を設けていた。しかし、全部隊の移動とあって、その行動はあの四人組にも知られていた。
「榎本リーダー。ターミナルの奴ら、うち達の山で訓練するつもりだよ。」「何?…チャンスだな。」「えっ?」「北郷、山口、アガグオ、準備しろ。」「何の?」「ターミナルの奴らの所に行く準備だ。」「えー、もう行くの!?」「ジェニファー、うるさい。早く準備して。」「わかったわかった。でも、準備って事は戦うの?」「ああ。手合わせするチャンスだ。力をフルに使え。」「はーい。」
「北村隊長、着きました。」「そうか。じゃあ、皆に広場に並ぶように言っておいてくれ。」「はい。」「ねぇ廉くん、訓練って何するの?」「あとで説明するから。早く並ばせて。」「はーい。」「ん?ちょっと待って。」「何?」「高橋、海老原。二人で指示をしといてくれ。ちょっと用事が出来た。」「わかった。」「小出、篤、一緒に来てくれ。」「うん。」
「どうしたの?廉くん。」「外に気になる奴がいる。さっきからこっちを見ている。こっちだ。」「っ!危ない!」『バババン!』「助かった、小出。前の奴に気を取られた。」「それより、廉くん。」「ああ、囲まれたな。小出は右、篤は左だ。」『バン!』『キン!』『ドスッ!』「ちっ、こいつらやるな。篤!上だ!」「はいよ。」「二人とも、伏せろ!」北村は、爆薬の詰まった缶とけむり玉を投げた。「大丈夫か?」「うん、どうにか。それにしても、あいつら一体…。」「来るぞ!」その後も戦いは続く。そして、北村の拳が相手の一人に当たると、相手は攻撃をやめた。「ハァ、ハァ。お前達は一体誰だ。何が目的でここに来た。」「これはこれは。北村…いや、廉くんが出てくるとは驚いた。「俺らを知ってるのか?」「知ってるも何も。同じクラスだったじゃん。小出、篤も。」「いい加減お面を取れ。」「…しょうがないな。昔の友達にホントの顔を見せないのも悪いしね。いいよ。」「…!え…えの。」「それに北郷、山口、アガグオまで…」「よかった。覚えてくれたんだね。廉くん。」「えの、どうして俺達を。」「俺らの力を試すためだ。」「えっ?」「廉くん、ターミナルは近々eruzaと戦うらしいね。」「なんでそれを。」「eruzaと戦えるまでになった廉くん達と少し戦いたかった。それだけだ。」「じゃあ、えの達は俺達の味方なのか?敵なのか?」「どっちでもない。俺らの味方は俺らだけだ。それより、廉くん達と戦えてよかった。」「えの。えの達の目的は何…。」「そのうち分かるよ。いや、知る事になる。じゃ、また今度。」そう言い残すと、四人は山奥へ去って行った。