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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
83/366

2011年11月5日

※この作品は作者の日記ではありません。

11月5日(土)

 私が書こうとしている小説の三人の登場人物の性別の内訳は、男男女である。女は榎本なごみに似せて描写した。他の人物に似せると私を罵倒するだけの存在になりそうだったからだ。登場人物たちは勝手に動き始め、三人で動物園に向かった。しかし男の一人が財布を忘れていたため一人だけ入場料を支払うことができず、そのまま三人は公園で夕方まで過ごした。残り二人は男の代わりに入場料を出してやるつもりはないようだった。変な話である。


 見ることもないのに午後のワイドショーを見ていると、パソコンでタイピングする猿の話題が出ていた。あのサルかも知れない、と思ったが、やはり猿の顔の違いなど分からなかった。しかしあの猿が私とメールを交換している猿かもしれない、そう考えると、見たくなくなったので私はテレビを消した。知り合いがテレビなんてものに出ているなんて、なんとなく嫌だ。


 それから図書館へ行ってみたが夕方になっていたので閉館間際だった。私は「このキノコ人間が、」を返却し、急ぎ足で猿の別の小説を探してみた。すると「私とカエルについて」という文庫本を発見したので借りてみた。


 晩餐にはシチューが出された。シチューのみであり。サラダも白米もない。もし私だけシチューのみという晩餐なのであれば、一人前のみのシチューを作ることはほかの二人と同じメニューを作るより手間がかかることなのではないか、と考えつつシチューを口に入れてみるとキノコが入っていた。食感的には邪魔だったが、味がないのでそれ以上の感想はなかった。相変わらず私はそれから狂った。深夜に目覚め、「私とカエルについて」を少し読んでみると、驚いたことに恋愛小説であるらしかった。

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