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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
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2011年10月20日

※この作品は作者の日記ではありません。が、作者はアルコール依存になりかけています。

10月20日(木)

 今日はも今日日なので、母によってふれあいサロンへ連れて行かれた。抵抗するのもありか、と思ったが、それは面倒なのでやめておくことにした。現に今、こうして日記を書くのに手を動かすのも面倒くさくて仕方がない。今日はなぜか何をやるのも億劫で仕方がないのだ。


 ふれあいサロンにまた新しいメンバーが来ていた。それはあの編集者だった。母を担当し、私に繰り返し暴行を与えた人物である。直接殴ったりしたわけではなかったが、あれは紛れもなく暴行だった。しかし狂って会社を辞めたからと言ってこんなにも早くふれあいサロンへ通う手続きがとれるものなのだろうか、と思っていたら、編集者は人を殴りつけた。どうやらほかの人間から声を掛けられ、その内容が気に入らなかったらしい。話しかけられた内容は聞こえなかったが、元編集者は「俺は狂ってなんかいない!」と言っていた。そんなことを言う人物こそが一番狂っているのである。自覚のある私なんかより始末に負えない。


 それから編集者はふれあいサロンが内包されている保健センターの職員の手によってふれあいサロンを連れ出された。どこへ連れて行かれたのだろう、隔離棟かな、ここにそんなものあったっけ、などと考えながらふれあいサロンから出てみると、保健センターのロビーに、元編集者はおそらく担当者であろうと思われる職員と一緒に、ソファに座っていた。元編集者は何かを言われており、それを聞いている元編集者は首をうなだれていた。それからしばらく経つと、元編集者は保健センターから出て行った。来週も来るだろうか。だとしたら、迷惑なんじゃないのか。それを保健センターの職員に尋ねてみると、「来週はおとなしくしてるって。約束しましたよ」と言った。どうやら元編集者は来週も来るらしい。迷惑なんじゃないだろうか。


 サロンで本を読んでいると、急に酒が飲みたくなった。しかし保健センターに酒などない。このままではどうにかなってしまう、そう感じた私は、どうなってもしまわないはずなのに、耐えきれなくなって保健センターから外に出た。そしてその周辺をでたらめに歩いていると、比較的近くにコンビニあることを発見した。そのコンビニには酒が売ってあった。しかし私は個人的に使える金を少しも持っていなかったので、酒の缶だけを眺めていた。誰かが表れて148円を恵んでくれることを期待しなあが、缶酎ハイの缶を眺めていた。もちろん誰も現れず、店員に冷たい目で見られていた。様な気がする。結局私は、2時間近く缶を眺めていた。


 帰るとさっそく私は家に常備されている酒を盗み飲んだ。そして酔って吐いて、私は倒れた。目覚めて晩餐を済ませても、体のだるさは取れなかった。だから私はこれを書いている現在、とてもだるい。だから今日はもうこれで日記を終わることにする。

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