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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
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2011年10月3日

※この作品は作者の日記ではなく、完全な純然なフィクションです。

10月3日(月)

 危うく一日日記を飛ばしそうになったことをきっかけに、日記を書き始めた当初の日記を読み返してみた。すると、今より長く書いていることに気が付いた。私は今、日記を書くことを面倒くさがっているのか。他にやることもない癖に。それとも狂っているのが進行しているせいで書ける文章量が減っているのか。そんなわけがないだろう。何でもかんでも狂っているせいにするのはよくない。こんなことを考えてしまうのは私が狂っているせいだろうか。


 昼間、榎本なごみが来た。学校はいいのか、と尋ねてみた。すると榎本なごみは、「私、学校行ってないよ。あなたと同じところがあるから」と言った。一昨日高校の校舎内で見た榎本なごみは幻だったのか、それとも私の見間違いだったのか、そもそも榎本なごみは私に対してため口を使うほどフランクな性格をしていたのか。何もかもが思い出せなかったのは私が狂っているせいだろう。いや、何もかも狂っているせいにするのはよくない。それともこんなことを考えてしまうのは私が狂っているせいだろうか、いや、何もかも狂っているせいにするのはよくない。


 何もかも狂っているせいにするのはよくない。だから晩餐に今日もキノコが出たが、それを食べなければならないと考えてしまうのも自分が狂っているせいだと考えるのはよくない、と思い、普通に食べた。するといつものように食後に大きな狂いがやってきて、意識が飛んだ。意識が飛んでいる間、自分が何をやっていたのか全く思い出せない。これは私が狂っているせいだろうか。いや……

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