2011年9月25日
※これは作者の日記ではなくフィクションですよフィクション。
9月25日(日)
早朝、私は誰も起きないうちに一階に下りて、冷蔵庫から酒を盗み飲んだ。日曜日の私にはやることがなく、やることのない私は酒に狂って眠っておくくらいしか世間への迷惑をかけずに過ごす方法がないのだ。もちろん、世間への迷惑とかのくだりからあとは後付けのきれいごとである。狂った私に世間への迷惑がどうのこうの、そんなことをとっさに考える能力などない。
午後、そろそろ読書にも飽きてきたころ、猛烈に酒が飲みたくなった。アルコールというものは中毒症状があるのかもしれない。そういう点に於いてはおくすりと同じようなものなのかもしれない。そう思った私は、台所へと向かおうと何回か思ったが、今は昼だし、家族がいる可能性がある。家族の目の前で酒を盗み飲むことは、さすがに狂った私でもできない。なので私は必死で我慢した。手が震え、厚くもないのに汗が出た。酒はやめておいたほうがいい、と私は思った。
夜。晩餐に於いて、食事を前にした私は、食前酒を飲んでもいいか、と許可を取ろうとしてみた。もちろん許可は下りなかった。「あんた、酒にまで狂うつもり?」とすら言われてしまった。キノコを食べさせて狂わせているのはお前だろう、と言い返したくなったが、酒に狂っているのは事実だし、私の発言権はこの家では猛烈に小さいのだから言わないでおいた。酒に振り回された一日だった。