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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
362/366

2012年8月10日

※この作品は作者の日記ではありません。

8月10日(金)

 本来の推奨レベルは16であるはずの「虚無の回廊」を、レベル1で降りていかなければならない、そんな夢を見た。その回廊には本来なら推奨レベル90の敵もいて……と、なぜ自然にレベルとかそういう話が出てくるのだろう。夢だから納得できたのか。私が生きているこの現実も、誰かの夢である可能性が捨てきれない。6日後あたりにハッと目覚め、ああ、変な夢だったなあ、と回想する。そんな結末を迎える可能性だってあるのだ。


 精神科のある小病院へ行き、先日の母の検査結果を説明してもらった。母の病気は深刻な域に達していて、ともすれば別の入院用病棟のある精神病院に入ってもらう必要がある、みたいなことまで医師は口にした。「とにかく、躁状態がずっと続いている、という感じですか」医師が尋ねたので、私は首肯した。しかしフィクション化しているのだから仕方ないことではないか、とも思った。「フィクション化?」医師は怪訝な顔になった。


 九州はフィクション化されていて、母はその影響をもろに受けている。というか私以外の存在すべてがフィクション化していて、私一人が現実を生きているはずである。ということを医師に説明した。「私はそんなもん信じてませんけどね」医師はフィクション化を認めていないらしかった。ということは。やっぱり夢オチで終わったりするのだろうか。「あなたの分の薬を増やしておきますね」そうだった、ついでに私の診察も行われていたのだった。

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