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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
359/366

2012年8月7日

※この作品は作者の日記ではありません。

8月7日(火)

 何かのランキングが華々しく催されていて、その発表場所に私たち一家(父含む)が招待されている。ランキングは3位まで該当者なしで、2位は某芸人がとても滑った話。そして堂々の第1位が、私たちの親戚の家に蛇が出た、という話になり、実際に蛇が出るのか確かめてみよう、ということになる。蛇は押入れの奥に空いていた細長い穴から見つかり、見つけられた蛇は私めがけて投げつけられる。蛇は大口を開けており、私に噛み付く。蛇さえ出てこなければ、悪い夢ではなかった。


 勤務場所へ行ってみると、そこは幸いなことにいつも通りを保っていた。勤務を始めようとすると、私は百合心音に呼び出された。「仕事はいいから」とのことだった。どうして仕事をほったらかしていいものだろうか。「あなた、現実の世界の人間なんでしょう?」百合心音は九州のフィクション化が完了したと宣言した人物である。その人物の口から、お前は現実の世界の人間だ、などという言葉が出てくるとは。私は自分でも気づかないうちにおかしな状況に置かれていたらしい。


「あなた、フィクション化された世界に来たい?」そこが現実よりいい場所であるならば。と、私は答えた。「苦痛と快楽の量は、だいたい現実といっしょよ」それなら意味がない。現実を生きようとフィクションを生きようと一緒である。「じゃあ、あなたは現実を選ぶのね?」現在現実を生きていて、そしてフィクション化することで幸福になれないのならば、フィクション化を選ぶ必要はない。「じゃあ、来週からは来なくて結構です」え?

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