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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
330/366

2012年7月9日

※この作品は作者の日記ではありません。

7月9日(月)

 数ある地獄の中でも最も辛いのは、生き地獄なのではないだろうか。ずっと、永遠に生き続けなければならないという地獄である。当然、老いもする。体や頭の衰弱が止まらないまま、介護してくれる人が先に死んだとしてもずっと行き続けなければならないのである。私だったら、早く殺してくれ、と叫ぶだろう。月並みな言葉ではあるが。


 子供の頃に面白いと思っていたものを今になってみてみると面白くないと感じてしまう、この現象に名前はあるのだろうか。子供の頃は面白いと思って読んでいたコロコロコミックが書店で縛られていなかったので立ち読みしてみたのだが、これがもう見事に面白くなかったのである。ギャグをやっている、ということは理解できるのだが、そのギャグの面白さが理解できないのである。じーさんやらペンギンやらが自分勝手に暴走することに男子小学生は笑いでもって迎えたりするのだろうか、それとも笑えなくなった私の完成が鈍っているのだろうか。完成が鈍っているのは事実だと思う。小説を書く事には感性も必要になる。今私が書いている小説は面白くない。それは完成度が不足しているからである。明日は小説を書こうと思う。


 今日の電話。榎本なごみから電話がかかってきた。「二人とも元気だよ」とのことだった。二人とは私の小説の登場人物である死神の希穂と吸血鬼の清人である。つまらない小説に出演させられて、さぞかし私のことを嫌っていると思う。だから榎本なごみの家に行けたことは幸福だと思う。電話を終えた私は部屋に戻り、新たに現れた人物に、お前も榎本なごみの家に行ってみたらどうと提案してみた。「ちょっと考えさせて」幽霊の鬼灯はどうして私なんかの家に居座っているのか。謎だった。

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