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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
321/366

2012年6月30日

※この作品は作者の日記ではありません。

6月30日(土)

 今日で一年の半分が終わったことになるが、正確には2月の存在のせいでそうはならない。正確な今年の中間となる日とは、えーっと、面倒くさいが今年の183日目である。それが何月何日なのかは言わないでおく。計算が面倒なのである。30日の月と31日の月と29日の月が混在しやがって。


 ものすごく久々にパソコンのメーラーを開いてみると、そこには迷惑メールや女性編集者からの催促メールや無料メールマガジンの未読の山が積み上がっていた。根気良くそれらを一通ずつ開いていくという作業を一日やっていると、一通の不思議なメールが届いていた。差出人は希穂で、届いていたのは昨日だった。そのメールに気づいたのはメール開封作業の最終盤だった。今西都市にいるのだがどうやって家に帰ったらいいのか急にわからなくなってしまった、助けて欲しい、とのことだった。西都市とのことだったので、西都原古墳群の中にある、中に入れる古墳の中に帰れる方法が記載されているはずである、と大嘘を書いて返信した。直後、百合心音から電話がかかってきた。母が取り次いだのである。「困るわよ、でたらめを登場人物に教えちゃ」西都原古墳群のうちの一つが急に爆発した、と百合心音は伝えてきた。その原因が私であることが、すぐにわかったのだそうだ。何故だ。「だって死神の子に指示を与えられるのは、あなたくらいのものでしょう?」そこらへんの人に聞いた、という可能性もある。「それはないわ、あなたの小説の登場人物はあなただけを信頼しているんだから」私は神か。まあ確かに自作の小説の登場人物にとっては神のような存在かもしれないが、そういう扱いに私は慣れていない。


 爆破された古墳のことは置いておくとして、もう一通電話が来た。私に向けて、である。その内容は、まだ返却されていない資料があるので是非とも図書館に返却に来て欲しい、とのことだった。電話が来たのは夜だった。明日返却しに行きます、と私は素直に返事をした。明日返却しなかったら明日の夜も電話が来るのだろうか。何日連続で電話が来るのか試してみたくもある。しかし私は図書館へ行きたいので明日は図書を返却しに行くと思う。

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