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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
318/366

2012年6月27日

※この作品は作者の日記ではありません。

6月27日(水)

 さて今日は二週間に一度の診察日である。私は毎晩の飲酒のせいで翌日に必ずと言っていいほど残るようになった体内の酒にダメージを与えられながら自分の体を病院へ引きずっていった。医師からは節酒を心がけるように、と言われている。それなのにこの有様である。断酒会に入ることも視野に入れなければならないのだろうか。しかし宮崎の断酒会とはどういう団体なのだろう。閉鎖的そうである。


 それにしても、私は一体いつまで病院に通わなければならないのか。狂わなくなるまで、だろうか。もしかしたら私は一生、この睡眠薬も処方してくれない非情な医師にかかり続けなければならないのかもしれない。「まあ、副作用の少ない新薬なら、処方してもいいんですけどね。効き目は薄くて、その代わり依存性も少ない。どうしますか?」医師はそんなことを言った。酒で服用したらどうなるのだろうか。「だからお酒は控えなさいって。酒は薬の効果を消すから」それならば飲んでも無駄である。私は一日分の薬を水で割った酒でガバっと飲み込むことが多い。私は薬の処方を断った。これ以上薬の種類を増やして家計を圧迫するのは気が引ける。


 今飲んでいるリスパダールとセロクエルとセルシンにも、一応副作用はあるらしい。飲むと眠くなるらしいのだ。しかし眠気などというものを感じたことは一度もない。薬を飲んだ後に眠くなるのは主に薬を飲むのに利用した液体である酒のおかげである、と私は感じている。酒は薬の効果を消す、と医師は言っていた。そうか、だからか。

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