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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
248/366

2012年4月18日

※この作品は作者の日記ではありません。

4月18日(水)

 有名人に有名税が課せられるのは、有名であることによって生きることが楽になるからではないか、と思った。例えば雑誌にコラムを書くとする。それを書くのはゴーストライターである。しかし有名人の名義で書かれているので、ゴーストライターの取り分とは別の原稿料が口座に入ってくる。有名人は何もせずに金銭を得たのである。これは少々迫害されても仕方がないのではないか。かと言って私が有名になりたいかというと、決してそんなことはない。


 病院へ行った。精神科の医師なのに白衣を着ているのはおかしいのではないか、と診察中に気づいた。しかしそれを指摘するより前に、医師は診察を終えてしまった。短い。いつものことだが5分も顔を合わせていない。こんなことで金を取るのはおかしいのではないだろうか。それとも医師は一般人よりは多少有名人だから得をするのは仕方がないとでも言うのか。それでも私は有名にはなりたくない。人に顔を覚えられるなんて考えただけでも恐ろしい。


 晩餐の最中、テレビがつけっぱなしになっていて、討論番組が流されていた。ゴールデンタイムからこんなに動きのない映像を映すなんて大丈夫なのだろうか、と思っていたらNHKだったので納得した。一人だけ女性で、なぜかその人物の名前だけは今でも覚えている。なぜだろう。好みの顔だったのだろうか。しかし顔はうまく思い出せない。名前は百合心音といって、批評家であるらしい。一体何を批評するのかは謎だが、偉そうに社会に対する意見を述べていた。

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