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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
233/366

2012年4月3日

※この作品は作者の日記ではありません。

4月3日(火)

 酒を大量に飲んだ後に水を大量に飲むと水分のとりすぎのせいか、気持ちが悪くなるということを身をもって知ることができた一日だった。こんなことに関する知識ばかりが体に蓄積されていく。さっさと採用が決まるなり不採用が決まるなりしてもらえないと、安心してこっそり酒を煽ることすらできない。確か今度の職場は、不採用の場合通知しないという方式ではなかったか。だとしたら私はまた面接を受けなければならないのか。それとも送られてきた机を売れとか言われるんだろうか。


 「職業訓練に行きなさい」と言われたのでネットで近場の職業訓練所を検索し、それを母に知らせた。私は母の操り人形のようである。言われるがままである。近場の職業訓練所では狂人であろうとそうでなかろうと気にせずにお互いを尊重しながら暮らして職業訓練し、結束を深めつつ働くことに対する意欲を高めていくのが目的である、とホームページには書いてあった。どこもそんなもんだ。「じゃあそこに通いなさい」と母はそこに申し込みの電話を入れた。「明後日から」明日が病院の通院日であることを、母は一応覚えていてくれたらしい。そりゃそうだ、通院費は母が出しているのだから。


 晩餐の席、私は食べる気がしなかった。夜になっても一向に吐き気が引かなかったからである。だからと言って食べないわけにも行くまい、と私は、胃が冷えているのが吐き気の原因だろうと考え、なるべく水を飲まずに食べ進めた。おかげで吐き気も食べている間に冷えてきた、と思ったら突然押し寄せてきて私はトイレに飛び込み、なんとか間に合った。すっきりはしたが一日一度の大事な食事を吐いてしまうほど酒を飲んでしまうとは。明日からはほどほどに留めておこう。どうせ残りも少ないことだし。

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