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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
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2011年9月5日

※この日記は架空のものであり、断じて作者の日記などではありません。

9月5日(月)

 また月曜日だ。学校なんか行かなくなってかなりの週数過ごしているのに、月曜日になると憂鬱になってしまう。これは何症候群なんだろう。そして、こう感じる私は果たして正常なのか。医師は狂っていると判断するけど、私は果たして本当に狂っているんだろうか。次の通院日は明後日だ。


 悪の編集者の手によって破壊された腕時計を、今日、ようやくゴミ箱に入れた。今までは壊されたまま机の上に置きっぱなしだったのだ。しかし、このゴミ箱の中身を回収してくれる人物は、この家には存在していない。


 なので私はいつものように、深夜、つまり9月6日になったついさっき、一階の居間のゴミ箱に自分の部屋のゴミ箱を移し変えに行った。そうすれば、母は黙って居間のゴミ箱の中身を回収してくれるのだ。これに気づくまで、私は捨てたいもので床が埋まりそうになって困っていた。


 そしてゴミをゴミ箱に移し変えていると、偶然降りてきた妹と鉢合わせた。妹は眠そうな目で、私のことなど完全にいないかのように私から視線を逸らし、水を飲んで電気を消して自室に戻っていった。私がまだ居間に残っていたのに電気を消したのだ。妹の私に対する無視の度合いは徹底している。


 これから眠ろうと思うのだが、さっきまで居眠りしていたため少しも眠くない。仕方がないのでこれから図書館で借りた本でも読むことにする。野崎まどという作家の「パーフェクトフレンド」という本だ。内容はまだ読んでいないので全く知らないが、私はフレンドと言う言葉に惹かれてこれを借りたのだろうか。まさか。今さら友達なんか、私には無理だ。

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