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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
178/366

2012年2月8日

※この作品は作者の日記ではありません。

2月8日(水)

 病院の待合室の45分の待ち時間中に本を読んでいたら、ずいぶん前に読んだことがあることを思い出した。確かこの本はずいぶん前、私が働いていた頃に古本屋で買った本である。それを私は図書館で借りてしまっていた。「食卓にビールを4」だ。シリーズものは数字を忘却してしまいがちだから困る。ちなみにこの本を読んでも私は別にビールを飲みたくなったりはしない。なぜなら私はビールは嫌いだからである。


 話すことがないので医師にそんな話をしたら、「アルコールは依存性が高いからなるべく飲まないようにね」と言われた。私はビールは嫌いである、と発言の訂正を促すと、「アルコール、飲んでませんよね」と疑われた。最近の私はアルコールを摂取していない。あまり。最近飲んだのだって2日も前である。冷蔵庫に鬼ごろしが積み重ねられていたので一個だけ失敬したのが最後である。という事実は伝えなかった。注意されるに決まっていたからである。


 病院のある日は病院での出来事くらいしか書く事がない、と思いながら日記を何気なく読み返していると、病院のある日にも何かが起こっている日があったので私は驚愕した。それらの日々のことを、私はすっかり忘却の彼方へ置き忘れてしまっていたのだ。やはり日記は重要である。書き留めていないと自分の身に起きたことを片端から忘れてしまう。晩餐に出されるキノコの名前が「マザー」であることも、日記を読み返していて思い出した。

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