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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
176/366

2012年2月6日

※この作品は作者の日記ではありません。

2月6日(月)

 創作トキワ荘には金曜日に見学に行くことに決め、創作トキワ荘なるところに行くからには創作せねばならぬ、とばかりに私はワードを開いて創作活動を行なった。こんな話である。吸血鬼の男と死神の女は恋仲になったにもかかわらずすれ違いを繰り返していた。それというのも吸血鬼の男が夜に活動しない伝承通りの吸血鬼ではなく、死神の女が夜に活発に仕事をこなす伝説通りの死神だったからである。このままではいけない、と吸血鬼の男は一系を案じることにした。頑張って夜に活動することにしたのである。そして頑張って人の血を瀕死になるまで吸ってみることにしたのだ。瀕死の人間が現れれば死神の女もやってきて、夜のデートが実現するかもしれない。そう考えた男は、早速学校をサボって昼間に寝だめを行うことにした、というところまで書いた。バトルものと決めて書き始めたのにこんなことになってしまった。一向にバトルに発展しない。


 いつもパソコンを開くときは以前のバージョンの榎本なごみにもらったノートパソコンを床に置いて、自分はあぐらをかいて操作している。だから長時間パソコンを使うと激しくこちが痛み、足もしびれている。今日も長時間創作活動を行なったので足腰が激しく疲弊したため、私は寝転がった。中空には榎本なごみが漂っている。「いいなあ」と榎本なごみは言った。楽に生きてますよね」そう思うなら狂ってみるといい。


 なんとなく、今日は晩餐にキノコを入れてくれ、と母に頼んでみた。「昨日のにも入ってたわよ?」と母は言った。そこで、もっと量を増やして欲しい、と私は頼んだ。結果、晩餐後、自分の部屋の扉を開こうとした時点で私は沈没し、深夜になって自分の部屋で目覚めた。友好的になった母が運んでくれたのだろう。「やっぱり楽そうですよね」眠らない幽霊という存在である榎本なごみはそんな私を見て言う。

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