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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
152/366

2012年1月13日

※この作品はフィクションであり、登場する人物・団体・生物は全て架空のものであり、実在するものとは一切の関係がありません。

1月13日(金)

 出来上がった文章を猿にメールで送信した。いつ返信が来るか、というか返信が来るのかどうかすら定かではないので、文章のことは一旦忘れることにした。それなのに、夕方もう一度メーラーを開いてみると、猿からの返信が届いていた。「話にならない出来ですね」と書かれていた。「しかし、文章に独創性が感じられます。このまま続けていけばもっと良いものがかけると思います」そうだろうか。


 朝にメールを送って夕方にメールの返信が届く、その間中、私は本を読んでいた。特筆するべきことのない、強いて何か特徴を上げるとするなら、世の中に潜むほのかなエロを取り上げていることくらいなエッセイ集である。作者は数年前に別のエッセイ集が話題になり、テレビに取り上げられたことがある。しかし私が今日読んだエッセイ集が世に出たことを、私は図書館で見かけるまで知らなかった。かつてヒット作を飛ばしたからといって作者の全著書が話題作になるわけではないらしい。話題作を出した作者の新作なのだから、もっと騒がれてもよかったのではないか。そう思って奥付を見てみると、2008年発行と書かれていた。私はその頃、ろくに本も読まずに働いていた。


 晩餐は昨日の反省の意味が込められているのか、多分そんなこと母はしないだろうが、そんな気を感じさせる惣菜だった。もちろんキノコのスープが添えられていたが、私は惣菜を全て片付けてからそれを飲んだ。こういうことを書くと母に申し訳ない気分がしないでもないが、昨日の晩さんより美味しかったのだから仕方がない。

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