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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
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2011年8月26日

※これは作者の日記ではないことを明言させて頂きます。又、登場人物、又は作者が完全に狂った場合、連載を終了とさせていただきます。ご了承ください。

8月26日(金)

 早朝、まだ父も母も妹も起きていない時刻に、冷蔵庫から酒を盗み飲み、昼まで寝ていた。昼間、母が部屋に閉じこもって翻訳の仕事に精を出している隙に、また冷蔵庫から酒を盗み飲んで夕方まで寝ていた。こんなに無駄に過ごした一日はそう無いだろう、と思う。そして私はきっと夜も眠るのだ。他にやることが無いんだから。


 ハローワークにいかなくちゃ、と起きている間に(酔ってはいたが)私は思った。働かなければ私は一生狂ったままだ、と感じたからだ。でもそう決意してからすぐに、私は酒を飲んでしまった。狂いたいのか正常になりたいのか、自分でも自分に問いたい。そして問いかけたところでちゃんとした答えは返ってこないだろう。何せ酔っていたのだから。


 酔っていて記憶が曖昧なのだが、どこかに電話した気がする。どこに電話したのかは覚えていないが、「月曜日に来てください」と返された。月曜日はどこかに出かけようと思う。どこに出かけるのか見当も付かないが、明日には思い出せるんじゃないか、と私は未来の私に余計な期待をかけた。


 酔っていて眠っていたせいで、晩餐には出られなかった。深夜、ようやく酒が抜けて目が覚めて、トイレに行こうと部屋を出ると、扉の前にキノコを茹でて刻んだものが皿に盛られて置かれていた。酒のせいで空腹だったのでこれを食べた。すると意識が朦朧となって、トイレに行ったのか行かなかったのか分からないまま、私はついさっきまで寝ていた。これを書いている今も、起きているのか起きていないのか自分では判断できない。でも、狂ってはいないと思う。馬鹿になっているのだ。

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