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このキノコ人間が。  作者: 天城春香
誰かの日記
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2011年11月29日

※この作品はフィクションであり、登場する人物・団体等は架空のものです。

11月29日(火)

 榎本なごみに自由意思は存在しているらしいことを、今日は思い知ることができた。いつものように昼前に起きて水を求めて台所まで降りると、父と母が深刻そうな顔をして食卓で向かい合っているのを見つけた。父とは母は別れるの別れないのと深刻な話題を話していた。それを聞いていると背後から榎本なごみが現れた。「すいません、どうしても私は黙っていることができませんでした」と榎本なごみは告白した。どうやら榎本なごみが母の浮気を父にばらしてしまったらしい。「ええ。残念ながら、私は操り人形とはちょっと違う存在ですから」意外だった。「意外ですいません」榎本なごみの正体が、再び謎に包まれた。


 両親の話し合いは難航し、火が陰ってきても話がまとまる様子を見せなかった。父は母を責め立て、ハハハ堂々たる言い訳でそれに立ち向かった。やがて妹が学校から帰ってきた。榎本なごみが母の浮気を父にばらしてしまったらしいことを妹に伝えると、「えっちゃん、何やってんの?」と妹は榎本なごみを責めた。榎本なごみは妹に平謝りだった。ますます榎本なごみの正体が不明になっていく。


 そんなわけで家庭が混乱していたので、晩餐は出なかった。空腹のまま深夜を迎えて、これを書いている。今日はキノコすら食べていない。よって気絶せずに夜を超えてこの深夜を迎えている。榎本なごみは風呂に入っている。妹と知り合いのあの少女は一体何者なのか、今のところ不明である。榎本なごみが上がったら、私も風呂に入るつもりでいる。

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