無限について3
整数の個数を無限と定義すると、おかしなことばかり起こる。
面倒なので正数だけで話すと、自然数と1未満の小数で無限小数があるだけ小数が多いことは確かだ。まずは有限桁実数を考える。これは有限桁である自然数と有限桁の小数の任意の組み合わせであるから自然数より多いはずだ。
しかし、小数点の位置をずらすと整数にも小数にもなる。自然数は0だけが無限に続くと考えても同じだ。
つまり、有限桁の数の個数は全て同じでなくてはならない。本来有限桁なんだから個数も有限個であるべきなのだが個数は無限である。これは擬似無限ではないだろうか。
対して、無限桁の数は真の無限。擬似無限の組み合わせは真の無限にはなりえないということである。
数を表す要素は、大方向、0方向、数字列の長さである。ただ数列としてみた場合は、大小は関係ない。つまり、有限桁数の擬似無限と無限桁数の真の無限の2つだけになる。
擬似無限とは何かといえば、MODの世界である。供給される数字は無限でありながら出力は有限桁。有限個なら領域を半分にしつづければ小さくなるはずであるが、外部から数字が供給され続け、大きさが変わらない。宇宙にたとえるなら、見える範囲の出力と見えない範囲の入力。数字たちはその枠を自由に出入りできるのである。
数字を長さという一方向からだけ見た結果が、擬似無限と真の無限の2つしかなくなった要因である。数字をどれだけの要素でみるかで個数の多さは変わるといっていい。それを濃度と表現している場合もあるようだ。
現代の整数論では、上限nを設けて、その有限個数のなかで考える。そして、nを大きくしていっても成り立つことを考える。
コラッツ予想も同様のやりかたでないと証明はできないだろう。