#18.0 神殺しの力
「定着氷緑へ入ります」
「しらせ、ラミングを終了。後、強行します」
「ここまで悪神が来なかったのは不幸中の幸いだな。陸上へ出れば、ポットが戦える」
「報告します。現在、超弩級未確認飛行物体が接近中!識別パターン2-2-5!悪神です!」
「来たか!ポット、発進準備!」
『こちら格納庫!ポット緊急結合部及び拘束具凍結!緊急解凍していますが、出撃まで1052秒は要するかと!』
「何⁉︎格納庫ヒーターが故障してたのか!」
「目標到達までの時間を再計算!」
「1512秒!460秒ポットの方が早い!」
「敵指向性兵器の攻撃がなければ、だがな。」
「それは…… いえ、もう敵射程に入っているはずです。現段階で射ってこないので、近距離まで接近してから攻撃を仕掛けるつもりじゃないでしょうか」
「ならば、すぐに起動用意!動けなくても、起動できれば防御網を展開できる」
「コックピットの解凍終了。主神経部は作動。起動できます」
「パイロットはコックピットへ移動。」
「外部電源接続。電圧、臨界点突破。全て起動位置」
「ポット仮設実験機(予備戦闘型正規タイプ1号機)起動!」
「体内温上昇!迅速解凍!」
「解凍時間変更!マイナス240!」
「よし、拘束具の解凍を優先。」
「拘束具完全解凍まで、残り62秒!」
「我々は武器の用意だ。………零距離射撃用剣銃パディカルライフル、用意!」
「しかし、パディカルライフルはまだ問題も多く、実戦には不向きです!」
「無茶は承知!だが、パディカルライフルの異名『神殺し』の力、確かめる価値はある」
「了解。薬室内、燃料充填。三発分」
『ポット仮設実験機、戦闘可能!』
「すぐに陸上へ出ろ!」
「パディカルライフル薬室内圧力上昇!」
「目標へ急速接近!」
悪神への距離あと十数mのところで防御網を展開された が
銃の先端取り付けてあるスタングナイフはいとも簡単にそれを破る。
「最終段階!強制収束機作動中!周円部加速!」
「パディカルライフル、発射!」
「目標、消滅…」
「うっそ!ホントに一発で片付けちゃった。」
「さすがは神殺しだな。まさに、希望の武器を手に入れたな。」