#10.0 戦線突入
ゴォォォォォ
ピッ……『目標上空到達時刻は○三○五。到着時刻を厳守』
『了解した。目標の最新位置情報を送信してくれ』
『あぁ。自主防衛機器の調子は大丈夫だろうな』
『今のところは』
『では、作戦の成功を祈る。グッド・ラック』
現在この機は目標に向かって高速飛行中だ。
もし敵が上陸した時に備え、後方にはポット2を従えている。
水中機動を良くするため、ジェットエンジンなどの装備は一切装着していない。
このポット4の専用輸送機は航空艇で、発進する際は着水してから分離し、また離水して現場海域から離脱する。
『C2は現場周辺の空港へ着陸した。主管制を切り替える』
『ラジャ』
「総員、戦闘配置!対地、対潜戦闘用意!」
『専用輸送機、目標後方500で着水しろ。超低高度だ。アイツに見つかるな』
『ハッ!』
『ポット4パイロット、聞こえるか、ポット4を起動させろ』
「了!」
ヴゥン
眼部ライトが点灯した。
グググ
『なんだ⁉︎出力低下、現在降下中!制御不能!』
しまった!敵の能力は、グラビティー!
『高度復元です!』
そうか、進がグラビティー『上空操作』で引き付けと引き離しを釣り合わせたんだ!
『専用輸送機、着水!』