表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/22

いやだいやだいやだ

ご覧いただきありがとうございます!


光太の気持ち、自分の気持ちって難しいですよね。

「俺、やっぱり寄るとこあるから先帰るわ」


そう言って渚から逃げるように去ったのは二週間前。


本当はどこにも行く予定はなかった。


ただ一緒にいたくなかった。


胸が苦しかったんだ。


大事なおもちゃを取られた気分だ。


…俺は渚の事を何も知らなかった。




「こうちゃーん!学校行くよ〜!」


外で俺を呼ぶ声が聞こえる。


あれから俺がわざと避けているのを知っているのか知らないのかわからないが、毎朝ちゃんと迎えに来てくれる。


だが部屋に来ることはなくなった。

渚なりの配慮だろうか。


(まぁ好きな人がいるんだし、こないよな。普通)


ちくん。


また胸が痛い。苦しい。顔を合わせたくない。


「まだ準備終わってないから、先行っててくれー!」


俺は叫んだ。




ーーーある日の昼休み


「高山渚さんいますか?」


「はーい!私です!」


渚は男子に呼ばれて出て行った。


珍しくはないが、最近呼ばれる回数が増えた気がする。



「おい、最近渚ちゃんと何かあったのか?」


奏太が弁当を頬張りながらこちらを見つめる。


「別に?」


「でもさ、最近呼び出し多くない?てか渚ちゃん寂しそうだぞ?」


「俺には分からないなぁ」


てきとうに返事をしておけばいいだろう。


「渚ちゃんってさ、あんなに可愛いのに彼氏いないの不思議だよなぁ〜。男子達、最近のあの寂しそうな表情見て守ってやりたい〜!って騒いでるらしいぜ?」


「…へぇ、そうなんだ。てかあいつのどこが可愛いの?ぼけっとしてるだけじゃね?」


「…お前、全校の男子生徒を敵に回したぞ」


そんなに可愛いのか?


そんなに人気があるのか?


…そんなに寂しそうな顔をしているのか…?


渚の事が分からない俺が嫌で嫌でたまらなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ