表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/22

受験終わり

ご覧いただきありがとうございます!


何事もなく無事に終わったデート。


次にやってくるのは受験!

試験はうまくいくのか?


…そういえば、奏太の告白はうまくいったのか?

「光太〜どうだった?!」


「何事もなく終わったよ」


「何か進展は?!」


「んなもん、ねーよ」


朝から奏太の質問攻めを食らっている。


「…そんな事より、お前の方こそどうだったんだよ!」


「…返事もらえなかったよ。受験が終わったら返事するってさ!」


「そうなのか?…まあ、後は勉強を頑張りながらその日を待つしかないな。」


「そうだよな!俺、勉強頑張って秋山さんに良いとこ見せるわ!」


「おう!あと少し、頑張ろうぜ」


俺たちはあと半月程に迫った受験に向けて、勉強に励んだ。








ーーーーー


カリカリカリ。


カリカリカリ。


俺は答案用紙を見直す。


少し時間が余った。


「やめっ!」


(やっと、終わった…!)


無事に試験が終わり、後は発表を待つだけだ。


試験会場の外に出ると、俺は辺りを見回し、渚を探す。


なかなか見つからない。


トントン。


誰かに肩を叩かれた。


「光太っ!どうだった?」


「なんだ、奏太か」


奏太も同じ高校を受験した。


「まあまあできた、気がする」


「受かると良いな〜!」


「そうだな。そういえば、もうすぐ秋山から返事聞けるな。」


「そうなんだよ〜。緊張するよな。今から着替えて秋山さんとファミレスに集合なんだ!お前らもどう?」


「お前ら?」


「うん、行く行くっ!」


「?!びっくりした、いつの間に来たんだよ」


「え?今来たとこだよっ」


「…そうか。俺は行かないぞ?」


「やっと終わったんだし、今日ぐらい付き合ってくれよ〜!」


「そうだよ、こうちゃん!固い事言わな〜い!」


奏太と渚は楽しそうだ。


「でも秋山の返事聞くのに俺たちはいない方がいいだろ?」


「…確かに」


渚が納得した。


「え〜?1人じゃ俺、心細いよぉ〜。」


「じゃあ返事もらったら連絡くれ。そしたら行くから。それでいいだろ?」


「わかった!早く来てくれよ〜!」


「分かったよ!じゃあ後でな」


俺たちは奏太と別れて家へ向かった。


「ねぇ、こうちゃん。」


渚がモジモジしている。


「ん?なんだ?トイレか?どっか寄るか?」


「…なんでもないっ!こうちゃんのバカッ!」


「?へんなやつ。…バカで悪かったな」


「…秋山さんたち、うまくいくといいね」


「そうだな。2人ともいい奴だからな。幸せになってほしいな。」


「うん、そうだね。…じゃあ奏太くんから連絡が来たら教えて?」


「分かった。後でな」






ーーーーー


「ただいま〜」


「光太、おかえり!どうだった?」


「まあまあかな」


「そう。後は発表を待つだけねっ!お疲れ様。あ、そうそう。渚ちゃんのパパとママ、卒業式の次の日には引っ越すみたいよ?」


「そうなんだ。渚、寂しがるな。」


「そうよ。これから渚ちゃんを預かるんだから光太が渚ちゃんを守るのよ!寂しい思いをさせないように!でも変な事はしないでね。渚ちゃんに何かあったら大変だから」


「そんな事言われなくても分かってるよ!」


預かると言っても一緒に暮らすわけではない。


家と家の行き来は多くなるだろうが、渚は今まで通り高山家に住む。


(変な事、できるわけねーじゃん。そんな事したら渚の父さんに殺される)




部屋に戻り、着替えたり片付けをしたりしていると、奏太から連絡があった。


『早く来てくれ!!』


とだけ言われた。


渚を迎えに行き、急いでファミレスへ向かった。


「いらっしゃいませ〜」


ファミレスへ着くと、奏太が座っている席へ向かった。


奏太が座っている向かいの席に秋山が座っているのが見えた。


「お、光太、渚ちゃん!こっちこっち!」


奏太は俺たちを呼ぶと秋山を奏太の隣へ呼び寄せた。


(…ということは?!)


「へへ!俺たち、付き合う事になりました〜!」


「え〜っ!おめでとう!!」


渚が喜んでいる。


「よかったな!おめでとう!」


俺も素直に嬉しかった。


「秋山さん、付き合う事にした決め手は?!」


「う〜ん。奏太くん、面白いし、気を遣わなくていいし、自然でいられる気がしたの。ちゃんと告白の返事、待っててくれたしね。」


「そっかぁ!お幸せにねっ!」


「ありがとう」


渚と秋山は話に夢中だ。


「そういえば、渚ちゃんたち、どこまで進んだの?」


「「!!」」


秋山がした質問に俺と渚は固まった。


「秋山さ〜ん、光太たちは、まだ何もしてないはずだよ?な、光太!」


「…あぁ。」


「え、そうなの?もう付き合って何ヶ月?」


「…2ヶ月くらい…かな?」


渚が気まずそうだ。


「そうなんだ〜!もうキスぐらいしてるのかと思ってた!」


「まあまあ、光太も色々あるんだよ!な、光太!」


「あぁ。」


「お待たせしました〜。チョコレートパフェでございます。」


良いタイミングで店員さんが来てくれた。


これで話を変えられる。


「わぁ!美味しそう!」


「お前、またパフェかよ。太るぞ」


「あ〜こうちゃん、ひどい!そんな事言うならあげない!」


「いらねーよ。てか一回もくれた事なんかないだろ」


「今日はあげようと思ってたの〜!」


「…お前ら本当に仲良いよな〜!羨ましいよ。」


「奏太、これは仲良いとかそういうのじゃないだろ…」


「そうだよ!奏太君たち、付き合い始めたんだからこれから楽しい事いっぱいあるじゃん!」


それから話が弾み、気付けば夕方になっていた。


「そろそろ帰るか。」


「そうだな。今日は来てくれてありがとな。俺、秋山さんを送って帰るから!」


「じゃあな。また学校で」


「「またね」」


「秋山さん!はいっ!手!」


遠くの方で奏太の声が聞こえ、思わず振り返ると、奏太が手を差し出し、秋山が恥ずかしそうに手を重ねていた。


(まじかよ…奏太。お前がそんなに行動力があるやつだと思ってなかった…)


渚もその光景を見ていたらしく、


「奏太くん、すごいね」


と言った。


風が冷たくなってきた。


3月といえども夕方はまだ寒い。


「こうちゃん、寒いね。」


「あぁ、そうだな」


俺は自分のコートを脱ぎ、渚にかけた。


「いいの?」


「あぁ。風邪引くなよ?」


「こうちゃんこそ、風邪引いちゃうよ?」


「俺はいいんだ。」


「ふふっ。ありがとう」


俺が譲らない事を知っている渚は大人しくコートを着てくれた。



「もう着いちゃった。コート、ありがとねっ!」


「あぁ。じゃあおやすみ」


「うん、おやすみ」


俺たちはそれぞれの家に入った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ