4プレイ Re:ジン。
1
はいはい、こんちは。
バーチャルユーチューバーのカタリベウツツです!
今日は、主人公とのね、初接触、していこうと思います!
なんて、茶番を挟みつつ、やっていきましょうか。
前回はさ、なんとか佐藤のおかげで少しは緩和されたけど、それでも僕が目立ちすぎてる。
そろそろね、主人公出さないとやばいね。
うん。
第4話までほとんど主人公出ないって結構異例だよね。
ま、ぶっちゃけいうと主人公より佐藤との掛け合いのほうが面白いんじゃないかなーって思うんだけど。
男二人ってのも華がないよね。
一応、少しのぞいた感じ、中条ってひと女子らしいし。
性格に難ありそうだけど。
それはそれでありかな。
うん。そうだな、中二キャラも案外面白そうだな。
佐藤を平均的なステータスだとすると、あいつ(ちゃっかりあいつ扱い)は攻撃力ベタ振りの脳筋みたいな感じだし、うまく扱えれば面白さの向上につながるな。
これは腕がなる!
さて、そろそろ本編に入ろうか。
それでは、初接触、1週間後へGO。
2
久しぶりだ!
私だ。中条仁だ!
ついに私はやったぞ!
「空間の伝達者」の召喚に成功した!
(訳:amazonで買った無線lanが届いた)
それでは、これに古の鎖をつけるとしよう!
(訳:有線でつなげるか)
インターネット接続はもう済ませてある。
あとはもうログインするだけ。
というか、買ってからもう一週間だ。
せっかく初日に買ったのにこれでは意味がないではないか、まったく。
なんかこのせいで、誰かに迷惑をかけた気がする。
猛烈に謝罪する。
とにかく、さっさと作ろうではないか!
何!?
キャラクター自動生成!
聞いてないぞ!
以下省略
ふう、キャラがスキャンだったとは...。
ま、別に良い。
近所でも「あの子顔はほんとにいいけど、頭がね...」と褒められるし、自分に誇りを持っている。
それでは、まずどうしてくれようか(おかしい日本語)
英雄度?
そんなもの知ったこっちゃない。
私は私なりの方法で、この世界を支配してくれよう!
「新鮮の管理者」とか「温泉の管理者」なんて言わせるものか!(主に母)
てか温泉の管理者って...。
まぁ、いい!
この世界でするべきことは、なんだろうか。
そう考えた結果、ある真理にたどり着いた。
パーティー探し(wiki調べ)
そう!仲間が必要だ!
仲間というか、我が下僕だ。
そうだな...。
かっこわるいのは嫌だな。
それに私は筋肉狂でもないから、逆三角形のごついおっさんとかもいらない。
美少年だな!
うん、そうだ!
それが最低条件だ。
かっこいいは正義。
いや、この場合は悪なのか。
それでは、町中の美少年に声をかけまくって、あわよくば仲良くなってやろうじゃないか!!
3
欲望全開じゃないか。
やばいな、あいつ。
「あ?どうかしたか」
いやなんでもない。
こっちの話だ。
そういうと、サトウは「ああ、なるほどね...俺はわかってるから」みたいなどや顔をして頷いた。
腹立つ。
今日は、暫定政府の集会場に来ている。
ま、お約束のクエスト要素だ。
というより、今回は目的が別にある。
どうも、二人だけではクエストの効率が悪い。
少なくとも、三人以上いれば格段に楽になるはずだ。(伏線)
今日はその手続きをしに来た。
メンバー募集の張り紙を作り、張りに行く。
掲載料一枚1000円だ。
ま、別に来なかったら来ないで、廃プレイヤーさんに入ってもらってもいいけど。
それはそれで、つまらないそうだな。
というか、さっきから集会場で男子に声をかけまくっているあのプレイヤーは何だろう。
会ったことは...ないか。
やばいな、あいつ。
たぶん、ゲームで出会いを求めちゃってる系か。
「そうだな~、ああゆうのに引っかかると面倒だし...」
と、サトウがいってる間にこっちに来た。
うげ。
「やぁ、我が下僕よ!われの名は深淵のジン。ただいま、我の部下を募集中だ!入りたまえ!」
え、嫌です。
なんであなたみたいな中二全開のめんどくさそうなのにかかわらなきゃいけないんですか。
こっちだってそんな暇ないんです。
時間の浪費です。
中二病って大体何ですか?
深淵のジン?
は!片腹痛いわ!
天然のジンのまちがいじゃないか?
いい医者紹介しようか?精神外科だけど。
「お前の中二病に対する敵視がすごい...お前だって」
は?何。
「何でもない」
「ま、まてそう拒絶しないでくれ...もうこれで17人目なんだ!これ以上は精神的にきつい」
いや、よく16人耐えたなこいつ。
でも、かわいそうだなんて思ったりはしない。
こういうのにかかわるとめんどくさい。
面白そうではあるが。
「おいおい、いいのか?あの子見た目だけならけっこーレベル高いぜ?」
小声でそんなことをサトウがささやく。
うんまぁ、言われてみれば
考えてもいいくらいには...
「もう、部下は男とかどうでもいい女性でいいから入ってくれ!」
女性?
「女性?どこの」
「は!そこにいるではないか」
僕を指さす。
ひょい。あれ、よけたのについてくるんだが。
自動追尾システム稼働中か?
「何わけのわからないこと言っている。お前だ、お前」
何バカなことを。
なぁ、サト――――
「はー、なるほどね。確かに」
『確かに』ってなんだ?
ぶ○○すぞ?
「いやいや、知ってるかカタッペ」
語り部だ。
「中学生のころな...言いたくはなかったんだが、お前のあだ名がな、『宝塚』だったんだ...」
え?何だって。
衝撃の告白!
晴天の霹靂とはこのことだ!
おいおい、どういうこったそりゃ。
「まぁ、中性的な顔だちで、性別不明ってことだ」
えぇ...。
聞いてないし。
「まぁ、言うわけないだろ。あと友達の中にもお前狙ってた奴いたぞ」
?
「男だが」
不名誉だっ!?
「あの~、話まとまりました、か?」
却下だ!却下!
こんな屈辱的な気持ち、生まれてこのかたジャンプで好きな漫画がスレでボロクソ言われてた時以来だ!
「案外もろいな、お前のプライド...て、ことですんませんこいつ、男だし、それで、すねっちゃって」
「何!?男性?それはそれで、良い!中性的な男子キャラ、『男の娘』ってやつだな?」
だならねぇよ。
服剥ぐぞ。
おっと、口調が乱れてしまった。
堪忍、堪忍。
「お前、結構前からだけどな」
ほら、帰った、帰った。
お前のパーティーに入るつもりはない。
こっちは忙しいんだ。
お前みたいな中二キャラは好きじゃないんだ。
それが設定だとしても、理想主義は好きじゃない。
何がきれいな政治家だ。
何が戦争のない世界だ。
「おいおい、話が重くなってる」
とにかく、お前のパーティーに入るつもりはない。
「くッ!ここまで私に精神ダメージを与えたのはお前が初めてだ。面白い、再会を楽しみにしようぞ」
二度と会わん。
はぁ...どっと疲れた。
てか、傷ついた。
中学の同級生どう見ればいいのか、わからなくなっちまったよ。
「ま、別にいいけどさ。それにしてもパーティー早く来ないかなー」
ま、そうだな。
4
僕がログインすると近くに昨日の少女が立っていた。
「やぁ、また会ったな。カタッペ!」
僕の名前はカタッペではない。
語り部だ。
なんだ、こいつ。
二度と会わんといったその次の日から会いに来やがった。
あれだけ言っておけばこないと踏んで言ったのに。
こいつ、やはりポジティブすぎるな。
それかバカ。
何しにきた。それにここは僕たちの住居だ。
どうやって入った。
「いやふつうに」
いや普通にって。
「普通にお前がパーティー募集していたのでそれに入った」
は?
あれはパーティーメンバーが許可しないと入れないはずだ。
「いやだから、砂糖さんが...」
あの野郎。
あきらめてやがらなかったのか。
ログインする前にヤットクカ。
ガッ!
ガッ!
ガッ!
ふぅ~、すっとしたぜ。
あれ、どうしてお前ここにいんの?
「戻った!?」
まぁ、仕方ないか。
こっちもメンバー不足だったし。
サトウ後でログインしてからキルして許してやる。
「ふ!ならばよろしく頼むぞ!『性別の覇者』よ」
蹴るか。