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私、二葉はこの世界がキライだ。
学校は牢獄だ。つまらない授業。身勝手で何もしない先生。いじめを傍観するだけの同級生。私をいじめる同級生。かつて同じ部活だっただけで偉そうに命令する上級生。下校時間になるまで一切自由はない。息苦しいにもほどがある。
家は地獄だ。些細なことで暴力を振るう母親。酒に依存し働かない父親。家と妹の私を捨てた年の離れた姉さん。牢獄の方がまだマシに思えるくらいだ。
家にも学校にも私の居場所はなかった。全て壊れてしまえと思った。
だから、私は家中の金品を持って家出をすることにした。これで自由になれたと思った。しかし、たかが中学生にできることは皆無に等しかった。働き方も知らないから金は減る一方。警察に見つかれば補導されるため隠れて過ごすしかなかった。
そうしていくうちに金は尽きホームレスとなり、やがて私は衰弱死した。
気が付くと私は知らない場所にいた。そこには神がいた。
私は神から説明を聞いた。異世界でのデスゲームに参加させてくれるらしい。勝てば私は本当の意味で生まれ変われることができる。これはチャンスだと思った。かつての世界は関係ない。本当の自由が待っている!
神2「あなたの能力は触れれば任意でどんなものでも破壊できる能力です。」
能力も素晴らしいものだ。
神2「先に一人目が行っています。気を付けてください。あなたを狙っています。」
二葉「そんなもの返り討ちにしてみせる!」
たった六人殺せば勝ち。いや殺すというよりは壊すだけ。これは私が望んだもの。
私にとってこの異世界が居場所となる。たとえ負けても死んでも悔いはない。一回死んでいるのだから。
神2(優勝候補も後で来るみたいですけれど、こういう子が最後に勝つのです。)