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再召喚された英雄の過去めぐり  作者: Pinekey
1章 魔王国家スタートってマジですか
6/54

閑話 六英雄の伝説

短めです。

六英雄の伝説



魔王が暴れだした。


その話は瞬く間に人族の間へ広まった。

既に被害が出ており、状況は最悪と言っても良い程だった。

アルツ王国の周辺の国が次々と、狂った魔王の命令によって潰された。

この時のアルツ国王は、国の存続を諦めた。



魔王の軍勢はアルツ王国へと辿り着いた。

絶体絶命

誰もが生を諦めた。

そんな時だった。


どこからともなく矢が飛んできた。

矢は空中で分裂し、瞬く間に数百、数千、数万と数を増やし、魔王の軍勢へと襲いかかった。


それだけではない。

魔王の軍勢の前に5人の人物が立ちはだかった。

1人は剣を使った。

その剣は天を裂き、地を裂き、いかなる者も彼の前に立ちはだかる事は叶わなかった。

1人は魔法を使った。

彼が杖を振るえば、大地がうねり、突風が巻き起こり、濁流が敵を飲み込み、戦場は火の海と化した。

1人は槌を使った。

彼が振るった槌は大地を砕き、敵の守備をものともしなかった。

1人は双剣を振るった。

彼の双剣からは新たなる生が息吹き、敵を蹂躙した。

1人は弓を使った。

彼こそが最初に魔王の軍勢を半壊滅状態まで追い込んだ者であり、彼の弓に射抜けぬものなど無かった。


そして、どこからとも無く、最後の1人が姿を現した。それは、美しい少女であった。

彼女は摩訶不思議な剣技を魅せた。

彼女が振るった剣は敵を切り裂いた。

彼女が手を振るえば、魔法が味方を優しく包み、癒した。

彼女がまた手を振るえば、光の柱が立ち、敵を浄化した。

彼女には魔王のいかなる攻撃も通じなかった。

魔王の放つ攻撃全てが彼女を通り抜けた。

彼女の一閃に切れぬものは無いと、戦いを見たもの全てが言った。


彼女等を筆頭とした6人の英雄はどこからともなく現れ、アルツ王国周辺での危機に幾度と無く現れ、それらを解決した。


天裂剣の鍛治師 ガンド

壊滅の魔道士 アレン

四霊光の弓者 シアン

炎双剣の舞者 ルスタ

覇雷の神槌 レイミス

幻想の魔剣士 リンカ


彼等は六英雄と呼ばれ、今もなおアルツ王国を見守っていると言われている...


ーーーー

パタリ、と本を閉じる。

年甲斐も無くワクワクした気分が抑えられない。

それも仕方ない事だと自分は思う。


伝説の六英雄、勇者召喚の儀にてその内の5人が召喚されたのだ。

アルツ王国民ならば誰もが憧れる英雄。


ただ、気になるのは召喚できなかった最後の1人

幻想の魔剣士 リンカ

彼らの仲間であるにもかかわらず召喚できなかった。原因はどうやら、彼女自身の不注意だと言う。

できるならば一目見たいと思った。

だが、無いものをねだっても仕方がない。

本を棚へと戻し、仕事に戻る。


さて、これから魔国との戦争が起きるだろう。

出来ることならば、戦争などしたくはない。

だが、仕方が無い。

そちらがその気ならばこちらも迎え撃つしかないのだから。

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