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再召喚された英雄の過去めぐり  作者: Pinekey
2章 伝説の武器を求めて
52/54

私VS"私"

もう1人の方を区別するために「」を《》に変えています

すごく短いです。

もう1人の"私"は私に向かって剣を構える。

見たことのない剣だ。

剣に向かって鑑定を行使する。


バチッ!


「いっ!?」


衝撃と音を立てて鑑定が弾かれる。

今のは...?


《管理者権限︰鑑定を使用。...対象『━━━━━━━━━』》


管理者権限?それにまた聞き取れない言葉!何なの!?


《第一覚醒はしてる、なら大丈夫か。》


そう言って"私"が私に突っ込んでくる。

剣に緋色の魔力を纏わせて腰だめに構えている。

あれは武技の『緋纏斬』!

闇と炎の属性を纏わせて相手を切る武技だ。

それならこっちは...


「『水明斬』!」


水と光の属性を纏わせて相手を切る武技で緋纏斬と相対する武技だ。

"私"の持つ剣と私の持つ刀がぶつかる。

その直後に...


「キャンセルチェイン!」


スキルの一つである"キャンセルチェイン"は、発動中の武技を即時中断させ次の武技へとチェインを繋ぐことが出来る。構えやタイミングが合わなければ反動によって硬直が起きるが、ゲームで鍛えた神経は私に答えてくれた。


すぐさま次の武技を発動させる。

選んだ技は『シャインピアッシング』

剣術系スキル、その中でも突剣術スキルによって覚えた光属性の武技だ。

"私"は武器を1度打ち合った時の衝撃で固まっている。


取った!


《空蝉。》

「なっ!?」


私の使った『シャインピアッシング』は"私"の形をした影に刺さり、影は霧散する。

その理由は"私"が使った"空蝉"という戦闘中に一度だけ使えるスキルだ。

"空蝉"は忍術スキルを所持していて一定の条件を満たした時に覚える事が出来るレアスキル。

私は持ってないのに、それを"私"は使った。

なんで!?


《隙あり。『黒蜂突』!》

「ぐっ!」


空蝉スキルに気を取られて一撃受けてしまった。

今の一撃で減った体力は...30%!?

いくらなんでも攻撃力が高すぎる。いくら速さ重視のステータスとはいえそれなりの防御力はあるのに、一撃で30%も食らった。

当たりどころが悪ければ3発で体力が全て持ってかれる...


「『ヒール』」


一度体力を回復させて後ろに下がる。

けど、案の定"私"はそこを突いてくる。


《『黒蜂突』!》

「『白蝶斬』!」


"私"が放ってきた突きを横から弾く。

その衝撃を利用して後ろに下がる!


「聖鈴の祝福!」

《黒紫の毒纏》


聖鈴の祝福はクリスマスイベント(ソロ限定)の時に隠しエリアで手に入れた激レアスキル。

戦闘中1度だけ60秒間全てのステータスを20%アップ、更にオートリジェネと破格のスキルだ。

この間に決める!


「無幻影剣!」

《ブラッディローズ、『デッドリースタブ』!》

「集束!」


"私"の放ってきた突きの武技に無幻影剣で生み出した剣を全て注ぎ込む!


《ぐっ......!》


100本近くの刀が"私"の動きを止め、無理矢理防御に回らせる。

剣を弾いてそのまま刀を一閃。


「『澄流閃』!」

《がっ!っぁあ!》


居合から放たれた斬撃で"私"が壁まで吹き飛ぶ。

これで倒れてくれたら良いんだけど...


「あーぁぁ、痛い痛い。でも、もう(・・)痛くない。」

「嘘でしょ...」


まさかの無傷。

聖鈴の祝福に加え、無幻影剣と『澄流閃』ををモロに受けたはずの"私"はニヤリと笑って近付いてくる。


《1/4》

「え?」

《今の私は全盛期の時のたった1/4の力しかないって事だよ。それにこんな苦戦してるようじゃダメダメだね。》


この4倍ってどれだけ...

ていうか、この世界で語られてる私は本当に私...?

同じ名前の、同じような特徴を持った別人って事...?


《あーあ、もっと本気で来てよ。これじゃツマラナイよ。》

「何が...」

《ん?》

「貴女の目的は何なの?私の何を知っているの?この世界で語られてるリンカは私の事なの?私は過去に何をしたの!?」

《それが知りたいならさぁ...》


来る...!


《私を倒してみなよ!》


その言葉を区切りに私と"私"の戦いは再開された。

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