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再召喚された英雄の過去めぐり  作者: Pinekey
1章 魔王国家スタートってマジですか
37/54

会議の末に

寝落ち寸前の投稿

きつい...寝落ちを繰り返して書いたから間違い多そう...orz

冒険者登録をしてから1週間が経った。

その間にやった事と言えば


・エーリの機嫌取り

・孤児院の修繕工事...もとい改築

・ゲームとの違いについての把握

・情報の擦り合わせ

・"死触龍"の後片付け


等々。


孤児院の改築の為にガンドを連れて転移したら、アルジーネさんがすごく驚いてた。

あと、たまたま来ていたギリーさんが感激していた。でも、何かを期待するようにチラチラとこちらを見てきた。

いや、ルスタ連れてこいって言いたいって事は分かったよ。でも言えないって事も分かったよ。


前回、凄い勢いで食いついてきて負い目を感じてたって様子だった。

仕方ないから連れてきましたよ、わざわざ転移して。そしたらギリーさんが喜びながら地面を転がりまくってルスタが引いてた。まぁ、関係無いね。


それで、孤児院の改築は僅か数時間で終わった。

いやー鍛冶師って凄いね。ハンマーで叩くだけで家の形が変わるんだもん。...あの力は流石に人外だ。システムの力って凄いね。

ちなみに、改築後の見た目や施設内部が完全にギルドホームと同じだったのは突っ込まないでおいた。なんかガンドがorzしてたので。


それよりも問題だったのはエーリのご機嫌取りだった。

...これに関しては私が悪い。アルツ王国に来る前に一言声を掛けるくらいしてくれば良かったと思ってる。『また明日』って言っておきながら、完全に放置してしまった...罪悪感に潰されそう...

どうにか謝り倒して、剣術や魔法を教えてあげたら機嫌を直してくれた。最終的には笑顔で抱きついてきて、上目遣いで『今度は忘れないでね?』...って、天使かっ!!※吸血鬼です


そんな訳でエーリの戦闘能力が上がった。元々吸血鬼は戦闘能力が上昇しやすい種族だから(図書館情報)一瞬で魔法がスキルとして定着した。

驚く事に、光以外の全属性の魔法を習得した上に、剣術も半日もしない内に4までスキルレベルが上がった。あれだ、エーリは天才だ。そういう事にしておこう。


あと大事なことと言えば『チャット』が出来る様になった事だ。

ゲームにはチャット機能や掲示板機能があったが、掲示板機能は流石に無くなってた。だけど、チャットは私達6人の間のみで使えるみたいでさっそく登録をしておいた。


そんな所かな。

ちなみにまだ、私達の発表はされていない。

そして本日私は、バルマさんに呼び出しを食らった。

理由は魔族との話し合いについて。

割と早いなー?とは思ったけど、早いところ解決して好きなことやりたいから、嬉しい誤算だった。

そんな訳で、今からちょっくら問題を解決するとしますかね。




ーーーー




「それでは、まず私共で話し合った結果をお伝えします。

我々としては、やらずに済むのなら戦争は回避したいと思っております。なので話し合いをする事には依存はありません。ですが、いくらリンカ様の口添えがあったとしても安全だとは言い切れません。そこで、皆様には我々と一緒に会議に参加して頂き、万が一の場合に備えておいて欲しいのです。」

「つまり、口じゃ安心できないから行動で示せと。」

「え、ええ。はっきりと言ってしまえばそうですな。」

「...ちなみに、その会議に参加する人数は?」

「実際に話し合いに参加するのは私と宰相、イズールさんとなっています。それに加えて、会議の記録を取る者を1人。」


4人かぁ。4人に対して私達6人って過剰戦力な気がするけど...


「まぁ、それなら大丈夫だね。わかった、私達が付き添うよ。」

「そうですか!いやぁ、有難いです。

この件については各国に既に知らせてあります故、会議が終われば直ぐにでも皆様の事を発表しましょう。」

「じゃあ、堂々と表を歩けるようになるわけですね。」

「はい、一応大々的な式典を開く予定ではありますが...」

「うへぇ...なんか面倒くさそう。」

「こうでもしなければ示しが付きませんので...それに、英雄という存在を世に知らしめる為には致し方ないのです。」


...その通りですね。はい。

我慢します。


「後、問題はルドリアル聖国ですね。あの国は六英雄を神の如く讃えている国ですので、皆さんに直接問題は起きないと思いますが...」

「この国にちょっかいを出してくる可能性があるんだろうね。」


まぁ、予想できる。

六英雄を引き渡せ、とかそんな事言ってきそうだもんね。


「えぇ、全くもって宗教を金稼ぎの道具としてしか見ていない輩には困ったものです。」

「国として動いてる以上最低限は仕方ないかもしれないけどね。

まぁ、自由に動けるようになったらルドリアル聖国に行く予定だから何かあったら私が直接言いつけてくるよ。」

「お願いします、本当にあの国はどう使用もなく...」


どんだけ厄介な国なんだ...


「それで、会議の日と場所は?」

「1週間後にザーラ公国のジグの街にて行いたいと思っております。この件についてはイズールさんにも確認は取れております。」

「1週間か...準備にどれぐらいかかるの?」

「準備は一日もあれば済みますが、ここからザーラ公国までは距離もあります故...」

「じゃあ、私が転移で直接連れてくよ。魔王も同様に。」

「ほ、本当ですか!」

「うん、早いに越したことはないしね。出来るならさっさと自由に動けるようになりたいし。」


ぶっちゃけ、割と好き勝手やってる気もする。

ただ、こう...この世界にいる保証が欲しいというか...


「わかりました...それでは、2日後にザーラ公国にて行いたいと思います。」

「了解、それじゃ魔王の所に伝えてくるね。」


魔王に指輪を光らせて転移することを知らせる。

暫くしてから魔王側からの信号で指輪が光る。

魔王に渡した魔道具で指定された座標へと転移。




ーーーー




「よっと。」

「いらっしゃい、ようこそ魔王城へ。」

「あぁ、うん。会議の日程が決まったよ。」

「本当かい?」

「うん、会議は2日後。ザーラ公国、ジグの街にて。」


私がそう言うと、魔王は少し悩む素振りをする。


「2日後...随分といきなりだな。」

「私が無理言って早めにしてもらった。」

「君が言うからには、私は君の転移による移動をするしか無いわけだが...」

「元からそのつもりで言ったから大丈夫だよ。明後日の朝此処に来るから会議に参加する人を決めて此処にいて。ちなみに、こっちの参加者は4人だよ。」

「いらん、私1人でいい。」

「えっ。」

「基本魔族は頭の悪い連中ばかりだからな。奴らを連れていったら戦闘になる。」

「あー、戦闘で思い出したんだけど...私たち6人が護衛をする事になったから。

会議には多分口出ししないけど。」

「ふむ、まぁ問題あるまい。だが、私が攻撃された場合は助けて欲しいのだが...」

「その心配は無いんじゃなかったの?」

「一応...な。」

「まぁ...いいけど。」


この世界に来てから最初にお世話になった人だし。別荘貸してもらったりしたし。


「...有意義な話し合いになればいいね。」

「あぁ、本当に...な。」


なんとなく空気を変えたくてそう言うと、魔王はそう返す。

本当、何事も無ければいいんだけどね。


「そ、それじゃ私はもう行くね。」

「あぁ、2日後に此処で待っている。」

「うん。...あ、一つ聞きたい事があった。」


転移する直前に思い出した。


「魔族で角が無い人ってどういう扱いを受けるの?」

「......最近はあまり見ないが、呪い子と言われて捨てられたり、殺されたり...だ。

その辺の意識改革は少しずつ進めていたからもう殆ど無いはずだが...」

「いや、実は吸血鬼族の女の子がザーラ公国に1人居たもんだからさ。」

「吸血鬼族だと!?...あぁ、アイツの子供か...」

「知り合いだったの?」

「あぁ、私が子供の頃、武術の基礎を教えて貰った吸血鬼族に、角なしの妻を持っていた奴がいた。

周りの魔族からは疎まれていたようだがな。」

「えっと、その...その人はもう...」

「あぁ、分かっている。...だが、出来るならその子を一目見たいものだ。」

「分かった、一応考えとく。」


流石にいきなり合わせるわけにはいかないから、エーリにそれとなく聞いてみようかな。

たぶん、害はないと思うけど...


「それじゃ、今度こそ帰るね。」

「ああ。」


私は、魔王との話を終えて転移魔法を使った。





ーーーー





2日後


「魔国アルスター国王、ディスペル・ガル・アルスターだ。よろしく頼む。」

「アルツ王国国王、バルマ・レリアルド・アルツだ。」

「ザーラ公国を治めているイズール・フォン・ザーラです。」

「アルツ王国にて宰相を務めております、リーガスと申します。よろしくお願い致します。」

「こちらの者は記録を取る為に呼んだ。なので、気にしないでもらいたい。」

「了承した。」


5人の自己紹介が済み、、会議がスタートする。

さて、と言い先に口を開いたのは魔王だった。


「先ずは、先日送らせてもらった手紙とナイフに付いて、謝罪を述べさせていただく。

あれは、私の不注意だった。決して敵意があってあんな事をした訳では無いと理解していただきたい。」

「なっ!?」


いきなり魔王が頭を下げた。

魔族のとはいえ、一国の王がそんな簡単に頭下げちゃダメでしょ!何やってんの?


「これは私からの精一杯の誠意だ。戦争が止まったのは運良く、リンカ殿が我が国に来たからだからな。」

「むぅ...わかりました。謝罪を受取りましょう。」


戦争の勘違いが起きたから私たちが呼ばれた。

その時にわたしがたまたま魔国に飛ばされたから戦争は止まった。

私を呼んだのはアルツ王国の人だけど、呼ぶ原因を作ったのは魔王自身。

と、複雑な関係が出来上がってる。


それを理解した上で魔王は謝罪をしたのかな。

ちゃんと受け取ってもらえたわけだし。


「それでは、本題に入りましょう。まずは...」


イズールさんの一声により、空気がリセットされて、会議が再スタートする。


その間、私達は何もやる事がなかった。

そりゃね?国の事に口出せるほどの知識はないもん。

そういう事を知ってる系の人ならともかく。


ともあれ、会議はかなり順調に進んだ。

細かい貿易の内容やその細かいところまで話し合っている。

かれこれもう2時間程はずっと喋りっぱなしだ。

立っているだけって言うのも疲れる...

というか、魔王は1人でずっと喋ってて平気なのかね?喉とか。...魔族だから丈夫なのかな?


そんな事を考えていたら、ようやく話し合いが終わったようだ。


「非常に有意義な話し合いにすることが出来ました。感謝を。」

「いえ、こちらも実りの多い会議でした。」


最初に比べて、大分態度が軟化している。

何があったのか知らないけど、書記の人以外はすごく満足気な顔をしている。

書記の人はすごく疲れてる。


「それでは、私はこれにて。」

「ええ、次があればもっと話をしたいものですな。」

「是非ともお願い致します。それでは...」


魔王がこちらに視線を向けてくる。

なので、私は頷いて魔王の元へ歩いていく。

魔王が私の肩に手を置いて、いざ転移と思ったところで会議室の扉が開く。


「大変です!魔国アルスターとザーラ公国の国境付近に大量の魔物が発生!スタンピードと思われます!」

「スタンピードだと!?」


スタンピード...って何?

大量の魔物?


「魔物の数は銀ランク相当が約5万!その内半分は魔国へと向かっているようです!」


ただの大量発生って事でいいのかな?

...にしても5万って多すぎじゃない?

というか、何でこんなにもトラブルに巻き込まれるんだ。


「...おい、リンカ。」

「なに?ガンド。」

「俺は戦うつもりだぞ。」

「やっぱりやるつもりだよね?」

「当たり前だ。」

「みんなも?」


当たり前だ、と頷く4人。

...よし。


「私達が殲滅します。皆はこの国に向かっている魔物達をお願いします。私と魔王で魔国側の魔物は倒すよ。」

「2人でいけるのか?」

「私には優秀な魔物がいるからね。」


レティウスとか...まぁ、それだけじゃないんだけど。

って、他の人達を放置しすぎた!


「り、リンカ殿。スタンピードを止めることは可能なのですか?」

「たぶん出来る...というよりする。一応避難勧告は出しておいてくれるかな?」

「分かりました、すぐに。」


そう言ってイズールさんは会議室を出ていく。


「魔王。」

「あ、あぁ。」

「準備はいい?」

「無論だ。」

「よし、それじゃ先にみんなを送るよ。捕まって。」


みんなが私の体に手を置く。

おい、ガンド。なぜ頭に手を置く。


「...転移。」


転移先は城門前。

見た感じ遠くで凄い土煙が発生してる。

よし。


「もっかい、転移。」


今度は魔物と300m程距離をとった場所に降り立つ。


「それじゃ、こっちはよろしく。」

「「「「「任せとけ。」」」」」

「転移。」


ひー、魔力が削れてくー。

MPポーション飲んだら回復するけど。


「よっと。はい。」


魔王の元まで戻り、手を差し出す。

魔王はその手をとる。


「頼む。」

「あいよー。」


今度は魔国に転移する。

転移先は、いつぞやの山。

その上から見下ろすと、魔物の大軍がこちらに向かってきている。


「もっかい転移。」


先程同様、魔物の前方に転移する。

あー、流石に転移しすぎてちょっと頭痛がする。

でも、そうも言ってられない。


「さて、やるよ魔王。」

「分かっている。」


殲滅戦開始だよ!

誤字の『頭り前だ』で自分で笑ってしまった...修正しました。

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