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再召喚された英雄の過去めぐり  作者: Pinekey
1章 魔王国家スタートってマジですか
33/54

息子さんに話を聞く

正月明けのコタゴタで辛い...

あ、ネタアクセサリと書いてありましたが、指輪型という表記が無かったため、少し前の話にほんのちょっとだけ書き足しました。

「よっと。」

「おかえりなさいませ、リン様。」

「あ、シーリア。」

「ザーラ大公様は今、席を外しておりまして...もし、指輪が光ったらリン様がくるからここにいて欲しいとの事でしたので。」

「なるほど。」


王様はやっぱり忙しいんだね。


「よし、それじゃ部屋に戻ろうかな。」

「畏まりました。それでは、何か御用がありましたらお呼びください。」

「うん。」


シーリアと少し話してから部屋に戻る。

そしてそのままベッドにダイブ。

あれ?なんか今日凄く濃い一日を過ごした気がする。


まず、転移したら道に迷って。スリにあって。その子に道案内させて。孤児院の子達と仲良くなって...いや、実際はエーリしか懐いてくれてないけど。他の子達はなんか敬遠してくるんだよ...

それで、BBQしてたら警備騎士の人が来て、その後に犯罪者に絡まれたから、犯罪者倒して。オシオキして、詰所に連れてって。


うん、濃い一日だった。

あれー?ただ本を読みに行っただけの筈なのになぁ。

孤児院に行っただけでこんなに謎のイベントが連続発生するものなのかな?

うーん、おかしい。

あれ?そもそも本読んでないじゃん...


「もうバレてもいいから図書館に直接転移してやろうか...いや、流石にそれは不味いか...」


ぐあー、めんどくさい。

そういえば、私達についての本をエーリ持ってたなぁ。

しかも『幻想の魔剣士編』とか書いてあったし。

他の皆の分もあるのかな?

...私にこんな中二感溢れる二つ名がついてるんだから皆にはもっと酷い名前がついてるに違いない。

あ、でもルスタはゲーム内でのイベントにも結構参加してて顔も知れてたから二つ名付いてたなぁ。確か、炎双剣の...なんとか。覚えてないや。

どこまで、ゲームと同じ部分があるのかわかんないけど、かなりの部分がゲームと同じなんだよね、この世界。

どうなってるんだろう、神様とかいるのかな?

まぁ、そんな事考えても分かるわけないんだけどさ。


「リン様、大公様がお戻りになられました。話がしたいそうです。」

「りょーかーい、今行くよー。」


ベッドからのそのそと立ち上がる。

帰ってきて急に気が抜けたから、なんかやる気が起きないなぁ。


ーーーー


コンコン


「シーリアです。リン様をお連れしました。」

「うむ、入ってくれ。」


シーリアと一緒にさっきの執務室に入る。

あれ?なんか知らない人がいる。


「は、始めまして!イライド・フォン・ザーラと申します!以後、宜しくお願いします!」


いきなり、90度のお辞儀をされる。

苗字にザーラって事は...


「リン様、こちらは私の息子のイライドです。政治に関わる者なのでリン様...いえ、リンカ様の事も話してあります。

大丈夫でしょうか?」

「あぁ、なるほど。うん、大丈夫だよ。こちらこそよろしく。」

「伝説の方にお会いできて光栄です!」


握手を求めると、凄い勢いて握って手がブンブンと上下に振られる。若干痛い。

というか、若いね?

イズールさん結構歳いってるように見えるのに、イライドさんは20歳にも行っていないように見える。

まぁ、そこら辺の事は私には関係ないし良いか。


「それで、イライドさんの紹介だけ?」

「いえ、本題は別にあります。イライド、説明を頼む。」

「わかりました、父上。


まず、今回話させていただくのは、アルツ王国からの通達についてです。

この度、アルツ王国では勇者召喚の儀を行いました。

当人なのでご存知の筈ですが、今回召喚されたのは過去の伝説の六英雄の方々です。

どうやら、他の5人の方達はこの世界に居たという記憶が無いようなのですが、それに関してリンカ様は?」

「私もだね。この世界にいたっていう記憶は全くない。」

「そうですか。ともあれ、6人が過去に存在していたという証拠が残っているのです。

それは...」

「私達の武器だね?」

「はい、その通りでございます。」


この世界に来ると同時に所持品から消え去った愛用の刀。

何処に、とまでは図書館で調べれなかったけどこの世界の何処かに封印されてるって事は知ってる。


「その、封印されている武器なのですが、ガンド様の剣、シアン様の弓がこの国に封印されているのでそれについて封印解除の許可を、との事でした。」

「なるほど。それで、私になにか関係が?」

「はい、リンカ様がアルツ王国に召喚されなかった事により、リンカ様の武器の封印の解除の許可が降りていません。

リンカ様の武器である"刀"の封印されている国、"ルドリアル神聖国"はアルツ王国を挟んで反対側にある訳なのですが、少々アルツ王国とは仲が宜しく無く...」

「直接説得に行ってほしい、ってとこかな?」

「その通りです。」


うわー、めんどくさい。

どうせ行くから良いだろ的なノリで送り出すのはやめて欲しいね。

仲が良い悪いはともかく、話くらい聞こうよ。


「ちなみに、ルドリアル神聖国ってどんな国?」

「ルドリアル神聖国は、人族の8割が信仰している"英雄教"の本山です。

六英雄の中でも特別視されているリンカ様の刀が封印されている事もあり...」


ん?特別視?


「正直かなり、生活がし辛い国だと...」

「ちょ、ちょっとまって。」

「はい、なんでしょう?」

「特別視って何?私についての伝説ってそんな他の皆と違う?」

「ええ、それこそ伝説級の魔物を1人で散歩でもするかのように倒しに行ったとか、通りかかった村に蔓延していた病を手を振るだけで癒したとか。

1人だけ明らかに規格外だと、どの言い伝えにもそう残されています。」

「なん...だと...」


そんな馬鹿な。何故私だけ...


「ともあれ、そんな訳でルドリアル神聖国については以上です。

何か気になる点がありましたらどうぞ。」


うーん、別にそこの国に行く事は問題ないんだけどなぁ...自分が崇め奉られてるっていうのは...

あれ?そもそもこの世界の人族の8割が英雄教を信仰してるんだっけ?...手遅れじゃん。

あ、でも逆に私が行けば大人しく刀を渡してくれそう。


「今は、特に無いかな。」

「そうですか、では...」


そこで言葉を途切らせ、イライドさんは何かを考える。

そして、何かを決心した様に頷いた後口を開いた。


「私と手合わせをして頂けませんか?」

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