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再召喚された英雄の過去めぐり  作者: Pinekey
1章 魔王国家スタートってマジですか
27/54

転移連発は疲れる

「なぁ、思ったんだが」


"死触龍"の死骸の前まで戻ってくると、ガンドが口を開いた


「アイテムボックスいれれば持って帰れるんじゃねぇのか?」

「「「「「あ...」」」」」


そういえば、ここに来るまでに何匹か魔物狩ってアイテムボックスに詰め込んでた。

なんで忘れてたんだろ。


「よ、よし。みんな戻るか。」


結局私達は"死触龍"をアイテムボックスに入れてセンラの街に転移した



ーーーー


「と、いうわけですいません。人を集めてもらったのに無駄になってしまって。」

「いえ、その..."死触龍"?を倒してもらってありがとうございます。

それで...お聞きしたいのですがもしかして貴方達は伝説の六英雄の方々で宜しいでしょうか?」

「あー...」


隊長さん(らしい)人が聞いてくるけど、ガンドが困った様にこっちを見る。

いや、私に聞かれても知らんよ。


「内緒でお願いします。」

「は、はははい!あ、すいません...できればサインを...」


すごい慌てようだけどそんなに凄いのかな?

比較対象がゼルヴァさんとイズールさんしかいないからなぁ...

...あ。

そういえば、イズールさんに何も言わずに来ちゃったなぁ。

そろそろ戻らないと。


「もう戻っていいですか?」

「あ、すいません。サインありがとうございます!」


隊長さん...泣いてる...

そんなに嬉しいのか...


「あ、あぁ。ってかリンカお前、今まで何処に...」

「それについてはまた後で話しますよ。こっちを片付けたらそっちに向かいますから。これ持ってて下さい。」

「ん?なんだこれ?」


私が渡したのは腕輪。

その効果は座標指定。


「私が転移してもいい所にそれに魔力を流して置いといてくれればそこに飛びます。

そうですね...お城の中とかで転移しても大丈夫な所に置いといてください。

それじゃ、私は行きます。」

「ちょ、おい!」


はい、転移

とりあえず、イズールさんとも話つけないとだし、ここで話してもって感じだしね。


「り、リンカ殿...」


ザーラ公国の最初にきた部屋に転移したけど、どうやら仕事中だったみたい。

メイドさんが驚いている。

メイド服とかいう概念がやっぱりあるんだね。


「すいません、ちょっと急用でアルツ王国まで行ってました。

ついでに、みんなに会ってきました。」

「そ、その前に君。この事は他言無用だ。あと、大事な話をするから席を外してくれ。」

「わ、わかりました!」


凄い勢いでメイドさんが出ていく。

いやー、いきなりで申し訳ない。

まぁ、そのうちバレるしいいかな。


「それで、みんなと言うのは他の六英雄の方々で宜しいですかな?」

「うん、ちょーっとヤバめな状況だったから何も言わずに転移しちゃった、ごめんね。」

「いえ、そちらが解決したのならば是非もありません。」

「それで、みんなが王都に戻ったらこっちも王都まで行こうと思ってるから、その事を。」

「おお、つまりは転移魔法を使ってバルマ王のもとへ出向かれるということですかな。」

「そう、本当は今すぐにでも行きたかったんだけど、私は王都に行った事が無いから。」

「おや?それでは...」

「大丈夫。みんなが王城に付いたら転移できるように道具を渡しといたから。」

「そうですか、それでは私も準備をしておきましょう。

具体的に何日後くらいでしょうか?」

「1日か2日くらいで着くと思うよ。今日はセンラっていう街に泊まっていくみたい。

私も今日は少し疲れたから休みます。」


実は結構疲れている。

変な貴族に絡まれたり、ボスクラスのドラゴン倒したり、転移連発したり...

その上これから外交問題もあるからなぁ...


「わかりました、ゆっくりとお休みください。

食事等については近くのメイドに言い付けてくださって構いませんからな。」

「はーい、それじゃ。」


イズールさんの仕事部屋から失礼して、客人用の部屋へと向かう。

部屋に入ると、再び転移。

転移先は魔国の魔王の別荘

理由は一応、魔王に連絡を残しておいた方がいいと思ったから。

ついでに、魔王が来たら分かるようにアイテムを置いていく。

片方に魔力を流すともう片方が光るという指輪型のネタアイテム。

置き手紙にその事も書いて部屋に戻ってくる。

これで、もし魔王やセバスさんが手紙を読んだらすぐに行動ができる。

今日は結構仕事したなぁ...


コンコンッ


「り、リン様、お、お食事の準備が整いました。お食事を取られるようでしたら声をおかけください。」


部屋の前から扉越しに声が聞こえて来る。

この声...さっきの人か。

自分から身分隠してくれって言っといてアレだけど、空間魔法見せといて正体ばらさないって言うのは...うーん。

バラしちゃうか!なんか面白そうな予感がするし。


「えっと、さっきの人まだいます?」


扉に向かって言ってみる。

すると


「は、はい!います!」

「そう、入ってきてもらってもいいかな?」

「は、はいぃ!失礼します!」


カクカクとした動きで部屋に入って来る。

緊張しすぎじゃない?


「さっきは驚かせてごめんね。」

「い、いえ!リン様が謝られるような事では...」

「実はね、私の名前はリンじゃなくてリンカなの。」

「えっと...それは...」

「内緒ね?」

「は、はいぃぃ!」


もはや会話にならない。

まぁ、一方的に私が話してるだけなんだけど。

でも、私が伝説とか言われてる人と同一人物だと分かったっぽい。


「それじゃ、食事を摂ろうかな。案内してもらえる?」

「畏まりました!リンカ様!」

「もう少ししたら大々的に発表されるかもしれないけど、今はリンって呼んで。」

「畏まりました!」


キラキラとした目でこちらを見てくる。

よく見るとこの人すごい美人。

話し方とか少し残念だけど...


「貴女の名前を聞いてもいい?」

「はい!シーリアです!」

「そう、シーリア。短い間だけど宜しくね。」

「こちらこそよろしくお願いします!」


そう言って彼女は頭を下げた。

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