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勇者と勇者は巡り巡って

作者: つくね天
掲載日:2016/01/17

一話で完結です。


※誤字脱字あると思うのでご注意!


雨は降り、周囲の戦火や体に付いた血が消えゆき流されていく・・・・・・

騒がしかった戦場も終戦したためとても静かだ。

静かに雨に打たれながら歩き続ける。

最も戦いの激しかった中心の方へ、きっと彼も居るだろう。

はやく、彼に会いたい。

ずっと伝えられなかった気持ちをすぐにでも伝えたい。


そして彼女は足を止める。


彼女の視線の先には、彼女と同じくして足を止めているの彼。


「・・・。ほら、いっておいで」


と、金髪の少女が言う。


「うん、いってくるね」


そうして私は踏み出す。





雨は降り、周囲の戦火や体に付いた血が消えゆき流されていく・・・・・・

騒がしかった戦場も終戦したためとても静かだ。

静かに雨に打たれながら立ち止まる。

最も戦いの激しかった中心に居る僕は上を見上げる。きっと彼女はここに来るだろう。

はやく、彼女に会いたい。

ずっと伝えられなかった気持ちをすぐにでも伝えたい。


そして彼は視線を戻す。


彼の視線の先には、立ち止まった彼女。


「ほら、ナイト様。行って来いよ」


と、銀髪の少年が言う。


「先輩!いってらっしゃいです!」


と、空色の髪の少女が言う。


「ああ、行ってくるよ」


そして僕は踏み出す。





「あら、これはこれは、勇者様?やっとだね・・・・」


「ああ、■■■・・・・やっと、やっとだ・・・・」



「「やっとあなたに逢えた・・・・・・」」


その戦場の中心で彼は彼女と出逢う、いや、再会した。

長い年月年をかけて、ようやくバラバラだった彼と彼女の道は交差する――





ここは『アリストラ王国』のお城アリストラ城、正面入り口。

ここでは今日、新たなる勇者誕生の儀式が行われている。


「――我が国は、貴殿らを勇者として認める。これからも精進してくれたまえ。」


「「「はい!」」」


うおおおおおおお!!!!と国民の歓声と拍手が一気に膨れ上がった。


こうして新たにアリストラ王国に三人の勇者が誕生した――





あれから数時間後


「とは言ってもアレだよな、アレ」


と、黒髪の少年が口を開いた。


「アレってなんだいアレって」


黒髪の少年の問いに銀髪の少年が返答する


「ほら、国王が言ってたじゃんか、本当は勇者を僕達含めて5人召喚したって。だけど今この国にいる勇者は3人じゃないか、残りの2人はどこにいるんだろうねって話。あとさ・・・なんでお前ら2人は髪の色変わってんだよ!ずるいだろ!しかも似合ってるしさあ!!!」


「あれ?聞いてなかったの?そもそも他の勇者はこの世界に先に呼び出されてはいるけど手違いでこの国に召喚されなかった、どの国、どの地域に居るか分からない。そのために魔王討伐という名目で2人の勇者を探す。もしその勇者が『魔国』に居たとしたら人類トップの騎士や『冒険者』を大勢用意して行かなきゃならない、それができないから新しい勇者として俺らが召喚されたって」


「あと、髪の毛に関しては俺達の能力をというか属性を当てはめたらこの色になったみたい、お前は変わらないよな?その辺の説明は先代勇者の話の衝撃が大きすぎて頭に入ってこなかったね」


「ウチも右に同じくです」


と、銀髪の少年の隣に居る空色の髪の少女が賛同する。


「あーそう言えばそんなこと言ってたな、とうかなんで僕は変わらないんだ・・・それはそれとして、どんな人達なんだろうな先代勇者ってのは」


「ん、それならウチが王女から聞きましたよ。召喚された先代勇者も日本人、しかも女の子2人とか!片方は黒髪。もう片方は金髪で召喚されたらしいです。年齢はハッキリとは分からないみたいですがウチらと同じ高校生らしいです。それでここからが重要なのですがなんと――


ウチらも知ってる人みたいです」


「え?僕らも知ってる人・・・?」


誰だろうか、有名人だったりするのか?

いや、もしかした身近な人だったり・・・・


「あ、因みに有名人では無いらしいです。なのでウチはあの2人なんじゃないかと思ってるんですよ」


「あ、あの2人ってまさか・・・」


僕達の知り合いで日本人で高校生、だんだんと僕も理解してきた。

先代勇者が誰なのかということを・・・・

もしかしたら元の世界で僕ら3人と仲良くしていた彼女らのことかもしれない


「俺達の先代があいつらだったっていうのか・・・?もしそれがそうなら急いで旅に出て探さないとだな」


ああ、君もこの世界に呼ばれていたんだね・・・

絶対に僕が見つけだすから待っていてくれよ・・・


「そーは言ってもですね、王女の予知の結果が出るのは今晩ですよ?準備も侍女の方がやってくれるみたいなのでウチらは休んでいろと、早くても明日に出発になります。なので今は王女を待ちましょう、あの先輩達は色々と凄いのできっとすぐ見つかりますよ」


「そうだな、俺らは飯食って風呂入って万全の体勢を整えないとだな。あいつらが召喚されてたってならお前はあいつを助けに行くだろ?なあナイト様」


「なっ!?ちょ、おま、なんで!!ってかナイトって!?」


え、マジで待てよ。う、嘘だろ・・・??

まさかバレてるわけ・・・ない、よな?

僕があの子に好意を抱いているのがバレるなんておかしい、冷静に考えるんだ。

ポーカーフェイスは僕の得意分野じゃないか。


「えーもしかしてバレてないとでも思ってたんですか?ウチら3人はとっくに気づいてましたよ、ご本人達を除いて。ねー?」


「なー、普段はポーカーフェイス上手くて冷静になってるようだけどあいつの前ではバレバレだよなー。あいつはあいつで気づいてないみたいだけど本当に凄いよなお前ら、生まれてからずっと一緒にいるっていうのに」


「はあ!?ば、バレバレって僕は別にニヤニヤとかしてないだろ!!」


おかしい、こいつらはおかしいぞ。

くそぉ・・・楽しんでやがる・・・


「でも、もし本当に彼女なら僕は必ず助け出すよ。あの世界では言えなかったことを伝えに行く」


「おう言ってやれ、だがな助けに行くのはお前1人じゃない。そして助けるのも1人じゃない、2人だ。大切な女を思うのもいいがもう1人を忘れるなよ」


「そうですよ、好きな女の子だけじゃなくて周りも見て下さいよね」


「わ、分ってるよ!」


分かってる、分ってるけど。

あの子が居るかも知れない可能性があるなら僕は、この命ある限り、例え死んだとしても必ず、必ず君をこの世界で見つけ出すよ――


コンコン―――


「勇者様方、よろしいでしょうか?」


「おやあ、王女様ですね!はーいどうぞー」


「はい。失礼いたします」


王女が来たってことはもう、


「もう、予言が終わったんだね?」


王女がコクリと頷く。


「はい。予言は滞りなく終わりましたわ。あと王女様ではなくわたくしの事はステラとお呼びください。皆様とわたくしも仲良くしたいのです、せめてお名前は呼んで欲しいですの」


「分かりました!ステラちゃん♪」


と空色の髪の少女が、


「了解だ、ステラ」


と銀髪の少年、


「わかったよ、ステラ」


と僕。

正直言って呼び捨てにしていいのか分からないけどステラはとても嬉しそうだから大丈夫だよね・・・?


「うふふ、嬉しゅうございますわ。わたくしには同年代のお友達が居ないのでとても新鮮です」


本当に凄く嬉しそうだ。

この笑顔を見ると心が温かくなる、国民に活気があり、笑顔が絶えないのもステラのお陰なのかもしれない。召喚されたのがこの国で本当に良かったと思う。


「っと、そうでしたわ。予言の結果をお伝えしますね。やはり先代勇者様お2人は魔国に居るようです。こうなるとやっかいですわね。我が国は魔人や亜人などを受け入れているので平気なのですが、魔国側は人間と共生派と敵対派で分かれておりますの。共生派の地域に居ればいいのですが万が一敵対側の地域でしたら戦いになるかもしれません。さらに我が国の軍は数が少なく今は国の復興作業中で動かせないのです。本当に申し訳ありません。」


「心配しなくていいよ。元々僕らは3人で行くつもりなんだ」


それにまだこの世界に召喚されて数日しか経ってないけどこの国は国民や貴族、兵士もお互いを支え合っていているいい国だ。あまり迷惑をかけるつもりはない。


「はい・・・ですが、わたくし達もできる事は致しますわ!情報収集や伝達はお任せください!そしていつでも帰って来てください、わたくし達にはそのくらいしかできないのですが・・・」


「うん、ありがとうステラ。先代勇者を連れて皆で帰って来るよ!」


「そのお心使い感謝します。」


でも待てよ・・・?情報の伝達ってどうするんだ?


「そうだ、ステラ。情報の伝達ってにはどうするんだ?俺達に伝達するにしても場所を特定しないと無理だろう??」


おお、流石相棒。僕と同じ事を考えている。


「はい、それはこちらのアイテムで行いますのでこれを旅に持っていてください。これは『幻影の調しらべ』といいます。これでいつでもどこでもわたくしとお話しできますの。わたくしも同じ物を持っているのでそちらの世界で言う所の・・・えっと、携帯電話?になりましてよ」


「へえ、これは凄い。でもこれ俺ら以外に聞かれたりすんじゃないのか?」


「うふふ、それに関しては心配ご無用ですわ。任意の人以外には聞かれませんのよ、凄いでしょう?アリストラ王国の技術の結晶ですわ。因みに設計はわたくしでしてよ?」


「「「え、えええええ!?」」」


僕達3人の驚きがシンクロした。


「?そ、そんなに驚くことですの?わたくしこうゆうのは得意分野なのですよ?」


「本当にびっくりしました!王女は執務とかそうゆうのかと思ってましたもん」


「俺もだ、あとはお茶したりとのイメージが・・・」


「むう、失礼ですわね・・・。国民の皆さんが頑張ってるのにわたくしだけ呑気にしてはいられませんのは当然のことでしょう?それに執務は苦手なのでお兄様とお姉様がしていますわ。お2人とも凄く優秀ですのであることがなくわたくしは好きな職人の仕事をして支えておりますの」


「「「いい子や・・・」」」


再びシンクロしてしまう僕ら。

正直凄すぎてさっきから僕は何も言えてない。


「ということですのでわたくしは勇者様方の装備や必要な魔道具を作ったりしてますの。本当は召喚の張本人であるわたくしも一緒に行きたいのですが・・・」


ステラになにかあると国が困るもんな・・・

召喚の張本人にして先代勇者は召喚ミスで責任を感じているんでろう。


「ううん、ステラは気にしなくて平気だよ。僕ら、先代勇者も含めてだけどあっちの世界には飽きていたからね、こんな素敵な世界に呼んでくれて感謝がしたいくらいだよ。きっと彼女らも感謝してる、いや絶対にね。あの2人は何処ででも楽しんじゃうからさ」


ステラを落ち込ませまいと努めて明るく話す。

事実そうなのだ、僕らはあの世界に飽きていた。まだ高校生のくせに生意気をと思われるかもしれない、それに僕ら全員は憧れていたんだこんな世界に。

そう、剣や魔法がある世界で自分を高みへと積み上げていく。

ゲームでは僕達5人はやってきた、VR世界のゲームもした、でも違った。作られた仮想の世界で仮想の僕らが生きるんじゃない、本物の世界で本物の僕らが自分の物語を作っていく。そんなこと憧れていたからウェルカムだ、確かに最初の頃はモンスターと戦うのも自分は死ねないし痛い、怖い。正直今でも怖いんだ、でも楽しいんだ、そういうの全部含めて生きてるって気がする。だから僕達はあの世界に帰る気はない。


「そうだな、俺達はあの世界に帰るつもりはない。帰るならここだ、アリストラ王国が俺達の帰ってくる場所だ」


「そうです!ウチもまだまだステラちゃんと色々したいですもん!帰ってきますよ、みんなで!」


「アリストラがあなた方の故郷になってくれて民としてこれ以上嬉しいことはないですわ。それではわたくし達は勇者様のお帰りを心して待っておりますわね。それでは、明日旅立つ事ですし余り遅くまで起きてるとお体に触りますわ、今日はこのくらいにしてわたくしは戻りますね。あなた方の旅路に幸あれ・・・」


「うん、そうするよ。おやすみ、ステラ」


「おやすみなさいです!ステラちゃん♪」


「また明日な、ステラ」


「はい。おやすみなさいませ」


そう言ってステラは戻って行った。


「それじゃあ俺らも寝るとするか」


「そうだね、明日から行くわけだし寝坊したら恰好が付かないもんね」


「にひひ、先輩はもとから恰好なんて付いてないですし気にしなくて大丈夫ですよ?」


「なっ、こんの後輩め・・・」


「わーおーこーらーれーるー。逃げろー」


そういって生意気な空色の髪の少女はベッドへ潜った。


って、え??待てよ、女の子と同じ部屋で寝るのか・・・?

え、マジ・・・?


「どーしたんだ、早く寝るぞ。寝坊したら恰好が付かないんだろ?」


銀髪の少年は当たり前のようにベッドへ潜る。


「せんぱぁい、もしかしてウチと同じ部屋で寝るの緊張してるんですかぁ~?」


「え~嘘ぉ~?緊張してるんですか~?だから髪の毛黒のまんまなんですかね?奥さん」


「あらやだ、初心なんですかね?うふふふふ」


銀髪の少年と空色の髪の少女が煽ってくる。


「う、うるさい!もう知らん!僕も寝る!!」


これ以上は色々な意味で僕が危ないのでベッドに潜ることにする。

まったく、なんて奴らだ。僕の事からかいすぎだろ・・・


「おいおい拗ねんなって悪かったよ」


「そうですよ先輩、怒らないでくださいよ」


「あーはいはい、怒ってないし拗ねてない。おやすみ」


「おーうおやすみ」


「はい、おやすみなさい」


そうして瞼を閉じるとすぐに意識が闇に吸い込まれた――





同日―――


紅い月と蒼い月が照らすこの城があるのは魔国。

魔国と呼ばれる地域の辺境に位置するガルドバナール帝国。

この帝国の魔王はつい先日亡くなっていた。

ガルドバナール帝国の魔王は23代に渡って続いていたが23代目の魔王は誰も娶らずにその余生を静かに終わらせようとしている。


――黒髪の少女と金髪の少女に看取られながら。


「ああ・・・お主達か、すまいなあ。出会ってから1年、何もしてあげられず・・・。ガルドバナールの魔王もうわしで終わりじゃ、それなのにこんない可愛い孫のような子が2人も最後を見てくれるなんてな・・・わしは幸せものじゃな」


「お、おじいちゃん・・・そんなことないよ、私達は異世界から呼ばれて露頭に迷ってたところを助けてくれた、それだけじゃないよ。この世界のこと、魔国での対立、人族との和平への願い。あとはおじいちゃんからの愛情・・・いっぱい貰ったもん。おじいちゃんがとてもこの世界が好きなことがわかったよ」


黒髪の少女が涙を流しながら感謝をちたえている。


「あたしも楽しかった・・・ありがとう」


口数は少ないが金髪の少女も同じく涙を流して感謝している。


「ほほほ、そう言ってくれて嬉しいのう。どうかわしのこの大好きな世界を平和に導いておくれ・・・お主らはそれだけの力を持っておる。ガルドバナールの魔王が死んだ後に人類敵対派の魔王とこの先戦いになるかも知れん、じゃがお主らは勇者じゃ。きっと乗り越えるだろう・・・おお、それとな、使いの奴の情報だが、お主らの次世代の勇者が召喚されたらしいぞ。勇者召喚のできるのはアリストラ王国だけじゃ、だからきっとお主らを探しに来るはずじゃ・・・こんな辺境に居なくともそっちへ行って幸せにでもなるのもよかろう」


「次の勇者が・・・?わかった、でもその前に私達は敵対派の魔人達と人族への和平を話に行くつもりなの」


「なるほどあ奴らとな・・・じゃがきっと無理じゃろう。万が一に備えて戦う覚悟もするのじゃぞ」


「うん、そのつもりだよ、覚悟もできてる。だからね、今から私達がその覚悟をおじいちゃんに見せるよ」


「ん?なんじゃ・・・?」


「私がおじいちゃんの――23代ガルドバナール魔王・・の後を継ぐよ。」


「なっ、なんじゃと・・・?じゃがそれだと人族との和平は難しく、いや、その覚悟もあるんじゃな。顔を見ればわかるわい。そうかそうか嬉しいのう・・・孫娘ができただけでなく、この血もこの国も絶やさず受け継いでくれるのか・・・ありがとう」


「うん、私達に任せて。おじいちゃんの夢、叶えてみせるよ」


「ああ、任せたぞ・・・では2人ともこっちにおいで、わしの血を2人に受け継いで貰うからのう」


「ううん、受け継ぐのは私1人でいいよ。この子は側近がいいって言ってたからね」


「そうか・・・分かったではお主にわしに血を受け継いで貰おう」


そういっておじいちゃんはナイフで指を切って血を流しコップへ入れた。


≪汝、我が血を受け継ぐ者よ、我が意思を継ぎ平和へと導き給え。魔法――継血けいけつ――≫


「――我が国は貴殿を魔王と認める。24代ガルドバナールの魔王よ後は任せたぞ、わしはもう行く・・・あの世でお主らの幸せを心より願っておるぞ・・・」


こうして23代魔王ガルバ・ガルドバナールは亡くなり、その意思、その血、その夢を継ぐ24代ガルドバナールの魔王が誕生した。




それから数年――


私が魔王に成って数カ月経った頃に、一つの朗報が入った。

魔国へと来た勇者が、私達の知り合いであり、私の愛しの人であるということ。

凄く嬉しかった。あの世界では伝えられなかったことがあり心残りがあったけどこの世界に彼が居るのなら伝えたい。そう思った。

その思いを胸に今まで必死に頑張ってきた敵対派との和平を成功させようとさらに努力した。結局、敵対派の魔人とは最後まで分かり合えなかった。


結果として私達は敵対派の魔人と戦うことになったのだ。

魔人との戦争が始まって一年、私達にまた一つの朗報が入った。

人族のアリストラ王国敵対派が戦争を始めたこと。

どうやら共生派と敵対派の戦争に便乗して敵対派を潰そうとする考えだったようだ。

その甲斐があり半年後の今日、戦争は終わりを迎えた――




僕らが彼女らを探し旅を始めて数年――


魔国に居た僕らに≪幻影の調べ≫を使ってステラから連絡が来た。

復興が終わったアリストラ王国は魔人の共生派と敵対派の戦争を終わらせるために魔国へと進軍したと。

そこで僕達は軍へと合流して敵対派を潰して欲しいとの事だった。

さらにステラの情報によると探し求めている彼女は共生派のトップにいるとのこと。

それを聞いた僕らはすぐに軍へ合流した。

はやく彼女に会いたい、この胸に抱く思いを伝えたいという思いが僕を急がせた。

そしてそれから半年後の今日、戦争は終わりを迎えた――





そして――





雨は降り、周囲の戦火や体に付いた血が消えゆき流されていく・・・・・・

騒がしかった戦場も終戦したためとても静かだ。

静かに雨に打たれながら歩き続ける。

最も戦いの激しかった中心の方へ、きっと彼も居るだろう。

はやく、彼に会いたい。

ずっと伝えられなかった気持ちをすぐにでも伝えたい。


そして彼女は足を止める。


黒髪の少女の視線の先には、彼女と同じくして足を止めているの黒髪の少年。


「・・・。ほら、いっておいで」


と、金髪の少女が言う。


「うん、いってくるね」


そうして私は踏み出す。





雨は降り、周囲の戦火や体に付いた血が消えゆき流されていく・・・・・・

騒がしかった戦場も終戦したためとても静かだ。

静かに雨に打たれながら立ち止まる。

最も戦いの激しかった中心に居る僕は上を見上げる。きっと黒髪の少女はここに来るだろう。

はやく、彼女に会いたい。

ずっと伝えられなかった気持ちをすぐにでも伝えたい。


そして黒髪の少年は視線を戻す。


黒髪の少年の視線の先には、立ち止まった黒髪の少女。


「ほら、ナイト様。行って来いよ」


と、銀髪の少年が言う。


「先輩!いってらっしゃいです!」


と、空色の髪の少女が言う。


「ああ、行ってくるよ」


そうして僕は踏み出す。





「あら、これはこれは、勇者様?やっとだね・・・・」


「ああ、魔王様・・・・やっと、やっとだ・・・・」



「やっと君に逢えた・・・・・・」

「やっとあなたに逢えた・・・・」


「この世界に来る前からずっと君に言いたかった」

「この世界に来る前からずっとあなたに言いたかった」


次第に雨は止み、暗い雲は消え、晴れていく。

それはまるで少年少女を祝福しているかのように太陽が顔を覗かせる。


「長かった、本当に長かったんだからね?私頑張ったよ・・・」


少女は泣きながら笑う。


「うん、長かった・・・お待たせ。迎えにきたよ」


少年も笑うが目に涙を溜めている。


「僕は、君がずっと好きだった。会いたかった・・・ようやく見つけた!好きだ!もう離れたくない!だから、その・・・ずっと、ずっと隣に居て欲しい、魔王様・・・」


「はい。私もずっとあなたが好きでした。今も変わらず!私ももう離れたくない!だから、ずっと、ずっっっと隣に居させてね、勇者様・・・」


こうして少年少女の二つの世界での永い永い冒険は幕を閉じ、一つの世界へと交わり新しい物語が幕を開ける――















完全に趣味丸出しです。

想像とは少し違うものになりましたが、こんなEND目指して書きました。

難しかったです。しかし書いてる時はノリノリでした・・・^^;

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